哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

【文学・美術・楽しいもの】

絵画等のこと⑬ 「前衛」写真の精神:なんでもないものの変容 瀧口修造・阿部展也・大辻清司・牛腸茂雄 他@千葉市美術館

■絵画等のこと⑬ 千葉市美術館にて令和5年5月21日(日)まで開催中の「「前衛」写真の精神:なんでもないものの変容 瀧口修造・阿部展也・大辻清司・牛腸茂雄/実験工房の造形」他を拝見したので以下に感想を記す。 ●「「前衛」写真の精神:なんでもないもの…

2023年4月の徒然なること

■2023年4月の徒然なること 能楽鑑賞教室 in 大手町 珠玉の名舞台写真展・能楽入門パネル展 (~2023年4月28日、大手町・東京サンケイビルにて) 肩が凝っている。腰も凝っている。身体が凝っていると、痛いようなくすぐったいような、妙な感じがする。そこで…

映画等のこと⑮2022年10月~2023年3月までの連ドラたち

■映画等のこと⑮2022年10月~2023年3月までの連ドラたち トモキッチン(東京都渋谷区) 最近(2022年10月~2023年3月頃に放送終了した作品)もたくさんの連続ドラマを見た。 視聴したのは、「鎌倉殿の13人」(NHK・主演:小栗旬)「探偵ロマンス」(NHK・主演…

2023年3月の徒然なること

■2023年3月の徒然なること 銀座 朧月(東京都中央区) この記事を執筆しなければならない、3月26日(日)の午後、仕事の疲れから大爆睡した。はてさて、書き終わるのか。いや、書き終わらせるのである。 ●Echoes of Calling– rainbow after– のこと 振付家・…

2023年3月の読書のこと「すばらしい暗闇世界」

■すばらしい暗闇世界(椎名誠/新潮社)のこと LOTUSCAFE(千葉県千葉市) 2023年1月28日(土)に神楽坂のかもめブックスで本書『すばらしい暗闇世界』(椎名誠/新潮社)が平積みされているのを見つけて手に取ったけれど、そのあとに用事があったので結局購入…

能楽どうでしょう003 能楽堂に行くことをオススメすること

■能楽堂に行くことをオススメすること 何度かブログでも書いてきたと思うけれど、私は能楽に関わる仕事をしていて、それで何となく出会う人々に、自分の勤め先の紹介とともに、能楽をオススメしている。 能楽とは現存する世界最古の舞台芸術(より古い時代か…

絵画等のこと⑫ 没後200年 亜欧堂田善 江戸の洋風画家・創造の軌跡 @千葉市美術館

■絵画等のこと⑫ 千葉市美術館にて令和5年2月26日(日)まで開催していた「没後200年 亜欧堂田善 江戸の洋風画家・創造の軌跡」を拝見したので以下に感想を記す。 www.ccma-net.jp ●「没後200年 亜欧堂田善 江戸の洋風画家・創造の軌跡」@千葉市美術館 のこと…

2023年1月の読書のこと「日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ」

■日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ(森下典子/新潮社)のこと LAITIER(東京都渋谷区) 映画「日日是好日」(主演:黒木華)が公開されたのは2018年のことである。本作はその映画の原作となったエッセイで、映画では黒木華が演じた典子こと、…

映画等のこと⑭「すずめの戸締まり」

■映画等のこと⑭「すずめの戸締まり」 新海誠による新作映画「すずめの戸締まり」を拝見したので、感想を記す。※ ネタバレを含みます。 映画『すずめの戸締まり』公式サイト お話は子供時代の岩戸鈴芽(原菜乃華)が廃墟のようなところを彷徨っているところか…

2022年12月の読書のこと「おゝポポイ! その日々へ還らむ」

■おゝポポイ! その日々へ還らむ(執行草舟/PHP研究所)のこと cafe Five(千葉県千葉市) 著者の執行草舟(祐輔)は1950年東京生まれの著述家であり、実業家。中学・高校生時代より三島由紀夫と文学論を交わす。立教大学法学部卒業後、大正海上火災、三崎船…

2022年12月の徒然なること

■2022年12月の徒然なること 鳩やぐら(東京都渋谷区) 師走である。相変わらずバタバタしている。師匠も走るほど慌ただしい師走と言われるが、私はお陰様で年中慌ただしくしている。 ●渋谷区立松濤美術館 館内建築ツアー のこと 1981年に開館した渋谷区立松…

寄席ば良いのに001「第三回文菊千景」@アートスペース兜座

■寄席ば良いのに001「第三回文菊千景」@アートスペース兜座 お友達が今年の春から、落語家の古今亭文菊師匠(以下、敬称略)の公演のプロデュースを始めた。2022年4月、8月ときて、今回の12月が第三回目である。今回は「湯屋番」と「芝浜」。特に「芝浜」が…

2022年11月の徒然なること

■2022年11月の徒然なること 新宿歌舞伎町能舞台 冬に向かって寒さが強まる今日このごろ、皆様いかがおすごしでしょうか? 私は肩から背中、腰がバリバリにコっており、身体の冷えを感じていますが、身体のコリは年中無休という気が、しなくもない。 ●Arche S…

2022年10月の徒然なること

■2022年10月の徒然なること 勤め先の近所に所在する 鳩森八幡神社(千駄ヶ谷) にて「第一回千駄ヶ谷鳩森おとなり映画祭」というイベントが開催される。神社の境内に能舞台があるのだけれど、そちらを背景としてスクリーンを立てて、千駄ヶ谷に関連する映画…

絵画等のこと⑪ つくりかけラボ 09 大小島真木 コレスポンダンス / Correspondances 他 @千葉市美術館

■絵画等のこと⑪ COFFEE RIN(千葉県千葉市) 10月16日(日)、千葉市美術館に行ってきました。開催中の「新版画 進化系UKIYO-Eの美」(〜11月3日)がお目当てで、私はもともと新版画の代表選手である川瀬巴水や吉田博が大好きでしたので、大変楽しみに伺った…

映画等のこと⑬2022年4月~2022年9月までの連ドラたち

■映画等のこと⑬2022年4月~2022年9月までの連ドラたち LAITIER(東京都渋谷区) 最近(2022年4月~2022年9月頃に放送終了した作品)もたくさんの連続ドラマを見た。視聴したのは、「ちむどんどん」(NHK・主演:黒島結菜)「パンドラの果実〜科学犯罪捜査フ…

2022年9月の徒然なること

■2022年9月の徒然なること RemoCafe 本八幡店(千葉県市川市) 先日はじめて、本八幡にあるRemocafeを利用しました。リモートワークでのWEB会議等にも使えるように、というカフェで、オープンスペースを普通のカフェのように利用できるのに加えて、時間制で…

2022年9月の読書のこと「家族のあしあと」

■家族のあしあと(椎名誠(装画=沢野ひとし)/集英社)のこと 彼岸花(千葉県千葉市) 椎名誠の私小説や自伝的なエッセイには、一つのエピソードが複数の作品に重複して描かれることが多々ある。本書は『幕張少年マサイ族』(椎名誠(イラスト=沢野ひとし…

絵画等のこと⑩特別展 鯨 @千葉県立中央博物館・昆虫館 Bar Species へ行ったこと

■絵画等のこと⑩特別展 鯨 @千葉県立中央博物館・昆虫館 Bar Species へ行ったこと 千葉県立中央博物館にて令和4年9月25日(日)まで開催中の「令和4年度特別展 鯨」を拝見したり、四谷三丁目駅至近の「昆虫館Bar Species」さんに伺ったりと、生物に触れる機…

2022年8月の徒然なること ~ Ado 2nd ワンマンライブ「カムパネルラ」他

■2022年8月の徒然なること LAITIER in 国立能楽堂(東京都渋谷区) 引き続き本業がバタバタしていることが多いです。仕事をしていると楽しいことも嫌なことも、たくさんやってきます。本当に、色々。思い返すとこれまでは、そのたくさんを止める方向で生きて…

2022年8月の読書のこと「わたしはコンシェルジュ」

■わたしはコンシェルジュ(阿部佳/講談社)のこと 【閉業】蓮池ホテル(長野県下高井郡山ノ内町) 皆さんはホテルコンシェルジュという仕事をご存知だろうか。ホテルにフロントなどの受付とは別個に独自の窓口を有していて、お客様からのあれやこれやのご要…

絵画等のこと⑨とある美術館の夏休み @千葉市美術館

千葉市美術館にて開催中の「とある美術館の夏休み」展(~2022年9月4日(日))を拝見してきたので感想を記す。 ■絵画等のこと⑨とある美術館の夏休み @千葉市美術館 ホームページより本展のコンセプトの一部を引用する。 現代美術家の新作と古美術作品。ア…

むすびの会20周年記念事業「祈りの表現」@銕仙会能楽研修所 のこと

■むすびの会20周年記念事業「祈りの表現」@銕仙会能楽研修所 のこと www.musubinokai.org 銕仙会能楽研修所にて令和4年8月10日(水)に開催された、むすびの会20周年記念事業「祈りの表現」(人間国宝によるお話と実演)を拝見したので、感想を記す。銕仙会…

2022年7月の徒然なること

■2022年7月の徒然なること 鳩やぐら(東京都渋谷区)おばんざい定食(1,500円・8月3日まで) 勤め先のあるイベントに際して、近隣飲食店にご協力いただき、京都にまつわるメニューを提供いただいています(8月3日(水)まで)。千駄ヶ谷にお越しの際はぜひ、…

2022年7月の読書のこと「平家物語 犬王の巻」

■平家物語 犬王の巻(古川日出男/河出書房新社) この記事は Lotus cafe のアイスカフェラテを飲みながら書きました。 映画「犬王」を拝見して、前々回、前回と感想を記した。今回はその原作に当たる古川日出男『平家物語 犬王の巻』の感想を書こうと思ふ。 …

映画等のこと12.01「犬王」友魚のこと

■映画等のこと12.01「犬王」友魚のこと この記事は Lotus cafe のアイスコーヒーを飲みながら書きました。 映画「犬王」を拝見したので、前回に続いて感想を記す。※ ネタバレを含みます。 劇場アニメーション『犬王』 古川日出男による『平家物語 犬王の巻』…

映画等のこと⑫「犬王」

■映画等のこと⑫「犬王」 この記事は Lotus cafe のアイスチャイティーを飲みながら書きました。 映画「犬王」を拝見したので、感想を記す。※ ネタバレを含みます。 劇場アニメーション『犬王』 本作は古川日出男による『平家物語 犬王の巻』を原作とした劇場…

絵画等のこと⑧津田青楓 図案と、時代と、@渋谷区立松涛美術館

渋谷区立松涛美術館にて開催中の「津田青楓 図案と、時代と、」展(~2022年8月14日(日))を拝見してきたので感想を記す。 ■絵画等のこと⑧津田青楓 図案と、時代と、@渋谷区立松涛美術館 津田青楓は1880年、京都に生まれて1978年に東京に没した画家で、テ…

2022年6月の読書のこと「しししし4 特集 中原中也」

■しししし4 特集 中原中也(双子のライオン堂)のこと ものすごく色々な所で訴えているのだけれど、本を読む暇がない。私は片道1時間かけて自宅のある千葉県から都内の職場に通っていて、これまではその一日2時間の通勤時間は格好の読書時間だったのだけれど…

2022年6月の徒然なること

■2022年6月の徒然なること この連載タイトルの元ネタとなっている『徒然草』は“つれづれなるまゝに、日くらし硯に向かひて”と始まる随筆で、鎌倉末期から南北朝時代にかけて活躍した吉田兼好(兼好法師)によって書かれました。清少納言の『枕草子』や鴨長明…