哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

魚の骨のこと

■魚の骨のこと

 

 

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でおさんによるイラストACからのイラスト

 
  魚の骨というと、真っ先に思い浮かぶ光景がある。おそらく法事だと思うのだが、親戚が一堂に会した席、私はまだ3~5歳くらいであったと思う、食事で出た魚の小骨を喉に詰まらせた(感があり)、見ず知らずのおそらく親戚のおばさんに喉を見てもらっている。そういえば、大人になるにつれて、魚の小骨を喉に詰まらせるということも減っていった。子供のころは、喉に詰まった小骨が、私の喉を切り裂き、突き破って酷いことをすると思っていたものだが、今は魚を食べるのを失敗して、多少の小骨が喉に詰まっても、あまり気にせず、他のもの、白米などとともに飲み込めばよいや、と達観していられる。大人になるとはそういうことだ。

 大人は日々、魚の小骨の様な、小さく、致命的ではないが、しかし確かに引っ掛かり、そして時に大きな胸のつかえとなる、そんなダメージを受け続ける。チクチクチクチクと、痛みを感じ、小さな傷がつく。もちろん、そういったダメージと無縁の幸せな世界にいる人もいる。しかし、大なり小なりそういった傷は受けうるものであるし、一方で多くの大人は白米とともに、そんな小骨を飲み下してしまう。

 ただし、時にはそれを飲み込めない人もいる。同じ人でも、飲み込める時と飲み込めない時がある。そんなことを想いながら、これから私は、魚の骨の話をする。

 

■特性要因図のこと

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www.feedsoft.net

 

 上図のように魚の骨の様な形で問題解決策を図式化したモデルを、特性要因図(フィッシュボーンチャート)と呼ぶ。この図については、何度か見聞きしたことはあったのだが、私が本格的にこの図のことを意識したのは、先日のとある会食においてである。社外の管理職の方とじっくりお話をする機会を得て、色々と教えていただいたのだが、その中でフィッシュボーンチャートのことが話に出た。

 そもそも話の発端はこうだ。その人の部署において、データを重要視している、という話である。上司に問われたことや、任された仕事について、部下はデータを調べる。もちろん、単純に遂行可能なタスクであれば立ち止まる必要はないのだが、その中で悩む箇所があった場合、まず客観的なデータを見つける。そのうえでメリットデメリットを洗い出す。例えばファミレスの在庫管理において、珈琲豆を発注するメリットは、品切れのリスクへの対応だ。一方でデメリットは、場所をとること。同様に生の食材を発注すると、品切れのリスクは減るが、商品が腐る、ダメになるリスクというデメリットがある。そのため、生ものの発注には詳細なデータに基づく在庫管理をするが、乾燥したものについて、悩むときは発注してしまえ、というのが鉄則となる。こうした形で、まずメリットとデメリットを洗い出す。

 そのうえで、部下が判断できることであれば判断すればいいし、できないときは、上司に判断を仰ぐべきである。ただし、その際に、部下がこう思う、ではなくて、データが(その真偽は捨ておくとして)客観的にこうなっています、メリットデメリットはこうです、それが言えないといけない。これは仕事をするうえで理想だと思うし、改めて整理してこうした話を聞くと、会社として、社会人として当然のことであると感じるのであるが、なかなか一部署として、こうした考えを徹底できている職場は少ないと思う。少なくとも、私はこうした系統だった動きをしている部署、そうした指示を出す上司に巡り合ったことはない。

 その話の中で、メリットとデメリットを洗い出し、客観的に分析する手法として紹介されたのが、特性要因図(フィッシュボーンチャート)である。厳密には、この図は魚の背骨に見立てた解決すべき問題があり、そこに悩ましい要因として中骨を書いていき、さらにその原因を小骨として足していく、というものの様なのだが、私はあくまで練習のため、という考えの元、上手では背骨にこの記事を書き上げるというタスクの遂行を置き、中骨にその際にネックとなる問題をあげ、小骨にはそれに対する解決法を書いてみた。一応、下に説明しよう。

  • 私は少し見聞きしただけで特性要因図に詳しくない。そのため、調べる必要や誰かに尋ねる必要がある。実際に、今回はネットを使って内容を、ごく簡単にだが調べた。また誰かに聞くとしたら、この話を教えてくれた知人に、質問するのが良いのだろう。
  • 私にはこの図を書いた経験がなかった。書いてみる必要があり、またデジタルデータでブログ記事にはっつけることを考え、テンプレートを入手した(図の下のリンク先より)。また、やはり初めて書くのであるから正しいかはわからない。しかし、とりあえず書いてみることで、私のは、やはり原因の分析というよりは、すぐさま解決法を出す目的で使っているので、次はより実践的な背骨に対して、深く原因を掘り下げるのに使ってみよう、など、改善点を見つけることができた。
  • この記事を書くにあたって、まず特性要因図というものに皆さんが興味を持ってくれるかわからない、という問題があった。その解消のために、落語の枕にあたる雑談をしよう、例えばフィッシュボーンから連想して、魚の小骨の話をしよう、と考えた。
  • ブログの執筆についてはいつものことであるが、作業時間の捻出が必要である。大抵、私は記事の投稿日である日曜日かその前の土曜日に、執筆を行う。今週は日曜日に所用があるので土曜日に執筆、自宅だと他に片づけ物等があり、怠けてしまうと思ったので、カフェに出かけて、この文章を書いている。
  • 何故、私が特性要因図の話を始めたのか、それも説明しないといけない。飲み会でこの話を聞いたわけだが、まずどんな話かというと、データの話からそんなことを聞いたので、そこで聞いて自分が感心したことを、そのまま書いてみることにした。

 以上が、私の書いた図の説明である。ひとまず、この図の形に慣れることを重視して、短時間で作成したので、私自身も、やり方をもう少し調べながら、活用法を考えたい。またマインドマップもそうだが、やはりこうした図は、直感的に書きたいので、デジタルよりも、紙に手書きしたほうが、作業がはかどるように思われる。

 

■フィッシュボーンのこと

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coconoeさんによるイラストACからのイラスト

 

 フィッシュボーンについて調べると、上の絵の様な、女性の髪形(ポニーテールの一種?)が出てくる。魚の骨(尾びれ?)の様な髪形、だからなのでしょう。私は、結わずに下した方が好きです。