哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

健康法のこと

■健康維持について考える

 8月の後半に健康診断に行った。勤め先は健康診断の日は一日休みがもらえるので、朝、新宿の病院に健診を受けに行き、新宿三丁目のクレッソニエールでランチを頂戴して、その日は疲れが溜まっていたのか、あまり体調がすぐれず、そのまま千葉の自宅へ帰った覚えがある。さて、その健康診断の結果が翌月、もたらされた。太っていた。困った。そんなこんなで、これまでまともに運動もせず、食事についても考えていなかった私であるが、少しは意識を持とうと、悔い改めた次第である。その決意表明として、所信表明演説として、記録を残すものである。

●記録すること

 まず、私が真っ先にやり始めたのが、食事の内容、カロリーを記録することである。もっとも、カロリーの管理は意味がない、という説も聞くので、これがどの程度効果があるのかは分からない。ただ、何もしないよりは、何かやってみて、効果がなければやめればいい話であるので、色々試してみる所存である。

 今はスマホのアプリでカロリーの記録、計算をしてくれるものがたくさん出ている。私もその中の一つをインストールして、使っている。ラーメン、と入力すると、ラーメンの一般的なカロリーで登録してくれるし、大手のコンビニ・ファミレス・ファストフードの定番メニューはアプリがデータを持っているので、松屋牛めし等は、きちんとオフィシャルのカロリーが登録される。併せて、これらはタンパク質・炭水化物・脂質の情報も持っているので、カロリーと各栄養素それぞれについて、その日の摂取量、初めに登録した私の体重と、痩せたいのか、維持したいのかに従った一日の総接種量の上限とぶつけて、過不足を知らせてくれる。

 もちろん、例えば同じラーメンといっても店・メニューによって、カロリーはそれぞれなので、不正確であるし、これらの選択肢にないもの(自宅で供される、名もなき煮物・炒め物等)は、自分でネットで調べてカロリーを手入力したり、似たようなものとして登録する必要があるので、なおさら正確さに欠けるであろう。

 とはいえ、そういったカロリーに対する意識を持つことができたのが良かったと思う。その概念、計測が多少違っていようと、カロリーを気にすることで、ジュースよりもお茶を飲もう、間食減らそう、という意識が持てていることが、利点だと思う。これを始めるまで、カロリーなんて信用ならん、数値を調べて記録するなんてめんどい、等と思っていた私であるが、やってみるとそこまでストイックではなく、なんとなく続ければ楽にできる、という印象で続けることができている。

 併せて、体重や睡眠時間、ウォーキングの記録を、下記のGoogle Fitで採っている。以前はSonyスマホアプリのLifelogが、比較的自動で、睡眠やウォーキングの記録を収集してくれていたのだが、そのアプリの動きが怪しくなったのでGoogle Fitを入れてみたのだが、これはウォーキングの記録は勝手に計測してくれるのだけれど、体重はもちろん、睡眠時間も手入力で入れないといけない。起きた時間はともかく、寝た時間を覚えていないことがあるので、難儀である。

 数か月前から、スマートウォッチに興味があり、それと素敵なアプリを活用すれば、睡眠の記録を自動で、心拍数等と併せて記録することができるのだと思うだが、決して安い買い物ではないので、どれにしようか決めあぐねているところである。どなたかオススメがあったら教えてほしいところである。

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●トレーニングすること

 この大健康改革期に合わせたかのように、半年前に予約していた本の順番待ちが来て、ようやく手配できましたよと、市の図書館が知らせてきた。元囚人であったポール・ウェイド氏が監獄の中で学び、体系化した、自重トレーニングについての本で、たいそう話題になっているようである。

 この本は現代のジムで行っているような、マシンを使って一つの関節に負荷をかけるトレーニングではなく、自らの体重を使った、多関節に負荷をかけるトレーニングで、怪我なく着実に、使える身体を鍛えよう、という趣旨で書かれている。

 内容は、プッシュアップ、スクワット、プルアップ、レッグレイズ、ブリッジ、ハンドスタンド・プッシュアップの6種目を、それぞれ10段階に分け、さらに各ステップに初心者・中級者・上級者の標準を示すことで、1段階目の初心者の標準のレップス・セット数から、無理なくトレーニングを始めることができるように設計されている。

 単にトレーニングのやり方だけではなく、彼が監獄や外の世界で見た様々なマッチョたちの話が書かれているので、イメージしやすくやる気もわきやすい。まだ読み終えて10日ほどなので、少しずつ始めてみている段階であり、効果のほどはよくわからないが、面倒くさくなく、無理なく続けられそうな点が、良いところである。

プリズナートレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ

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●歩くこと

  元々歩くことは好きであったし、人より歩く方ではあったと思うのだが、通勤やお出かけで歩く、に加えて、きちんと歩くぞ、という時間を増やそうと思いつつ、なかなか実行できないでいた。用があれば歩く、しかし、それを継続して、日々の運動とするには、及ばない。

 そういった問題を最近、解決してくれたのが、下記のアプリ、ドラゴンクエストウォークである。以前、知人がポケモンGOがウォーキングの習慣づけにとても役に立ったと話していたのだが、その時はふーんと聞き流してしまっていた。ポケモンGOは、大分以前にリリースされた作品であったので、そこに今更入っていくことに、違和感があったのもある。しかし最近、ドラクエで似たようなアプリがリリースされ、やってみるとゲームを進めるためには、いい感じで適度に歩かされることが分かり、とても役立っている。

 ゲームでは私は主人公の戦士になって、ストーリーを進めるために、次の町やダンジョンに行くわけだが、こうした目的地の場所を、自分の現在地の周りの実際のお店や公園等から選ぶ。その候補は、大体3~10分歩けば到着するところからチョイスするので、早く物語を進めるために、もう数分歩くか、と思って運動することができているのだ。

  そんなわけで、自分の住む町の地図の上に、ポンポン、目的地となる城や洞窟を置いて、てくてく歩くのは楽しい。その目的地のまわりをスライムやドラキーがうろうろしている。

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■総括

 人間は近代文明の力で動かなくなった。かつては多くの人間が、身体を動かして働いていたが、いまやパソコンの前で仕事が完結することが多い。幸か不幸か、私は勤め先の中でも営業部門にいるので、自ら動くことが多いのだが、それでも一日パソコンの前に座りっぱなしの日もあるし、部署によって、例えば総務や経理なら、もっと活動量は少なくなるだろう。しかし、近代文明の力は、スマホのアプリ等、健康維持に役立つものもたくさん生み出した。かつて、買い物をするにしても、近くの市場まで出向いていたものを、Amazon一つで必要なものが届くように改悪しながら、一方で自分の街に架空の物語を上書きして、仮想現実の中を散歩することは、はなはだ不健全な行為かもしれない。しかし、その営みが多少自然の摂理に反していようとも、変化をするために少しばかりの試みをすることは必要である。我々は皆で協力して、収穫、収集し、身体を使っていた古き良き時代には戻れないのだから、せめて夢の中で、その喜びを味わわざるを得ないのである。

 そんなわけで、痩せよう。