■ステイホームのこと①
●新型コロナウイルスとコロナうつのこと
新型コロナウイルス感染症ですが、引き続き状況が変わらないというか、好転する様子がない、ようである。報道においても”政府内では、来月(2020年5月)6日までの緊急事態宣言を全面的に解除するのは難しいという意見が強まって”いるとのことで、今の全国的な外出自粛等は、まだしばらく続くものと思われる。
そんなコロナウイルスの蔓延による影響であるが、みんなそれぞれに困っているようで、しかしそれに対する困り方と言うのは一様でないように思われる。
①もちろん、一番困ってしまうのは感染した場合であろう。コロナウイルスによる肺炎の症状が出て、最悪の場合、命に係わる上、軽症であっても隔離されて辛い療養生活を送らなければならない。
②次にこうした世情の中で、仕事ができない、生活費を稼ぐことができない、と言うので困っている人がいる。勤めていた職場から解雇されたり、フリーランスや個人事業主で売上がゼロになってしまったりした人がいるだろう。こうした人々には、政府による貸付等の援助があるとはいえ、厳しいのだろうな、と思う。1、2か月は蓄えでなんとかできても、この状況が数か月単位で続く時、食べるのに困る、と言う人はどんどん増えていくであろうし、心配である。
③そして最後に、勤め先には在宅勤務や休暇などで出勤できなくなったが、この事態以前とさして変わらない収入を得たり、あるいは自身の預貯金が豊富にあったり、当座の生活には困らないが、生活スタイルががらりと変わってしまったことが困る、という人もいる。私はこの③に当てはまる。
③(私)に関して言えば、確かに困ってないと言えば困っていない。もちろん、このコロナウイルスの事態が数か月を超え年単位で継続した場合、(そうなると、恐らく地球が滅亡するなり、食料や生活インフラの供給が守られずに、貨幣経済が破綻するなりする、かもしれないが、)雇用が守られるのか、収入は維持されるのか、という懸念はあるにせよ、この2か月程度は(もちろん、感染に対する恐怖はあるが、)さしたる危機は感じずに、ただ家にいなければいけないというのが、不便である、という日々を送っている。
しかし同時に、私は生活リズムを保つことの大切さを知っている。数年前に精神のバランスを崩して仕事を休み、毎日家にいたことがある。自慢ではないが、私は家にいることは得意である。Youtube(スマホ)があると、ベッドとトイレの往復だけで1日をすごすことができる。そんな日々から、ある日突然、活き活きと会社に(社会に)復帰することは不可能である。復帰のための施設に通い、毎日決まった時間に起きて、出かけて、人と話して、そういう当たり前のことを継続することが、自分にとって大切であることを学んだ。それ以来、仕事に復帰後は休みの日でもできるだけ外出する等、生活のリズムを崩さないことを重視してきた。
だから、ここにきてコロナうつ等と言うものが出てきているのは、私にとっては至極当然なことに思われる。そもそものコロナウイルスに対する恐怖に加え、コミュニケーションの不足・運動の不足が重なれば、それはうつ症状、不安や不眠が出て当たり前である。幸いにこのコロナ関連において私は、何ら精神的な不調をきたしてはいない。
慣れない在宅勤務であるが、直属の上司(係長)が日に一度以上は、業務の有無にかかわらず部下の係員にメールをくれて、雑談を交わすことができるし、その係長がより上役と交わした内容を、まめに情報共有してくれるので、未来の見通しが立てやすい。また、取引先とのメール対応などのある部署であるため、こうした期間でも適度にこなすべき仕事がある(まったく業務がストップしてしまっているわけではない)という満足感もある。
そういう意味で、私はたまたま勤め先の人間関係や仕事内容に恵まれている、と言えばそれまでなのだが、それに加えて私自身の意思で、この在宅期間をあまり対コロナと考えずに、毎日出勤していてはなかなかできないことをやる期間、として活用できていることも良いのだと思う。
●わたしのステイホームのこと
ペストの流行があった1665年。ケンブリッジ大学が一時休校。結局、2年間に及ぶ休校になった。ニュートンはその間に、万有引力の法則を発見した。さらに僕が驚いたのは、ニュートンが「休校期間」のことを『創造的休暇』と呼んでいたことだ。今はこの先に向けて、何かを創造する時間でもある。#広告空論
— 阿部広太郎 (@KotaroA) April 22, 2020
上のツイートを見て、これだ、と思った。毎日同じような、会社・学校生活を送っていると、やりたくてもできないこと、と言うのがたくさんある。私の場合は、業務内容に対する勉強が一つであった。舞台関係の仕事をしているが、もともと舞台に関心があったわけではなく、色々な成り行きで今の仕事をしているため、様々なジャンルの舞台の公演映像が、”おうち時間”を充実させるという名目で公開されている、昨今の状況は私にとっては絶好の学びの機会となった。もちろん、舞台映像を見るだけではなく、周辺知識をネットで調べて読むこともやっていると、ずっと家にいて暇である、と言う感情はまるで湧かず、一日一日があっという間に過ぎていき、まだ、やりたいことが山積みで、もはやそちらに不安を覚えるレベルである。
また仕事以外であると、身体を自発的に動かす、という点も、私にとってのこの期間の良い面である。普段、仕事はデスクワークであるが、それでも通勤であったり、職場の中での移動であったりで、随分と身体を使っており、それでそこそこ運動できている気になっていたが、こうした状況になってからは毎日、河原でジョギングをしたり、自宅にてYoutubeで説明を聴きながらヨガをしたりしている。普通に仕事をして、疲れたなあ、と言うだけでは、恐らく落ちる一方であろう体力を、もう一度取り戻す活動ができている気がして、楽しい。
なおそうした舞台映像を見る際のために、ヘッドホンを新調した。 SONYのWH-H810というもので、オプションで私の大好きなムーミンの刻印を耳のところに入れている(その時はキャンペーンで無料であった)。こうした事態になる以前に、私のムーミン好きを知る同僚が勧めてくれた商品を、どうせ家で使う機会が増えるからと、思い切って買い求めた次第である。それ以外に、ワイヤレスのイヤホンと、有線のイヤホンと、計3種類を使い分けている。好きな音楽を聴きながらジョギングをすることは楽しい。私は本当に体力がないので2㎞を20分で走るくらいの弱い運動から始め、この2週間ほどで、3㎞を30分弱で走る程度の、相変わらずペースは遅いが走る距離を増やせた、と言う程度の亀の歩みであるが、それでも着実な進歩は嬉しいものである。
それ以外にも、溜まっていた積読を片付け(ようと思って、あまり進んでいないのだが、)自室の大掃除をし、先日はコンビニで手作りマスクのキットを買ってきて、裁縫を(多分中学生以来久々に)した。日々、やることはある。忙しい。
●食べよう千葉市
ところで、こうした外出自粛の世情の中で、私の住む千葉市では、「食べよう千葉市」というハッシュタグで、出前やテイクアウトに取り組む飲食店を支援しよう、という試みを行っている(同様の試みは他の地方公共団体ごとに行われているものと思われる)。
毎日、仕事で千葉市から都内に出勤していると、なかなか地元の飲食店に目がいかない。上の写真は、通常はテイクアウトは行っていないはずだが、こうした事態を受けてお弁当販売をしている店のものである。私は比較的近所に住みながら、ここの料理を初めて食べた。美味しい、新たな発見である。
今は誰にとっても辛い状況であり、上述の通りに実際に感染に苦しんでいなくとも、各人に相応の辛さがあるものである。しかし、その辛さを気の持ちようで好転させられる立場にいる人も多いはずである。本当に大変な人に適切な支援がなされるのを期待するとともに、単に気がふさいでいる人は別のこと、楽しいことを考えてみればよいのでは、と思うのである。そうすれば、この状況がピンチではなく、新たな自分を発見するチャンスになるのではないだろうか。
#食べよう千葉市ハッシュタグ - Instagram • 写真と動画
■ちょっと関連
■参考
【参考】千葉市:~市内飲食店を応援~「#食べよう千葉市」キャンペーン!
【参考】特設サイト 新型コロナウイルス 感染者数やNHK最新ニュース|NHK
【参考】緊急事態宣言“来月6日全面解除は困難”政府内の意見強まる | NHKニュース
【コロナうつ関連】コロナうつにならないために、リーダーが最低限知っておきたいメンタルヘルスの基礎知識|櫻本 真理 | CoachEd/cotree|note
【お家でできるヨガ・ストレッチ・筋トレ】のがちゃんねる/nogachannel - YouTube
【使っているイヤホンたち】