哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

2019-07-28から1日間の記事一覧

穴と雪の城王のこと

■穴と雪の城王 夏であった。のぶ君はへばっていた。暑い。甲府の夏は暑すぎる。遮るもののない太陽の日差しが燦燦と照り付け、のぶ君の肌を焼いた。太陽の熱は逃げ場がなく、甲府盆地に居座り続ける。 そうでなくとも、いとこの勝頼のわがままに振り回され、…