哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

読書のこと の検索結果:

2022年9月の読書のこと「家族のあしあと」

■家族のあしあと(椎名誠(装画=沢野ひとし)/集英社)のこと 彼岸花(千葉県千葉市) 椎名誠の私小説や自伝的なエッセイには、一つのエピソードが複数の作品に重複して描かれることが多々ある。本書は『幕張少年マサイ族』(椎名誠(イラスト=沢野ひとし)/東京新聞)とやや重複する箇所がある。埋立工事がストライキでストップした際に、小学生時代のシーナ少年と友人たちで、勝手にトロッコを動かした話もその一つである。 シーナはそれだけたくさんの、私小説・自伝的エッセイを手掛けている、ともいえる…

2022年8月の読書のこと「わたしはコンシェルジュ」

■わたしはコンシェルジュ(阿部佳/講談社)のこと 【閉業】蓮池ホテル(長野県下高井郡山ノ内町) 皆さんはホテルコンシェルジュという仕事をご存知だろうか。ホテルにフロントなどの受付とは別個に独自の窓口を有していて、お客様からのあれやこれやのご要望やご質問にお応えする役割のことである。私は本書『わたしはコンシェルジュ』(阿部佳/講談社)を読むまで、ホテルコンシェルジュの仕事が如何なるものなのか、きちんと知らなかった。今回は本書を通して、その仕事内容や活躍ぶりの一端を紹介したい。 …

むすびの会20周年記念事業「祈りの表現」@銕仙会能楽研修所 のこと

■むすびの会20周年記念事業「祈りの表現」@銕仙会能楽研修所 のこと www.musubinokai.org 銕仙会能楽研修所にて令和4年8月10日(水)に開催された、むすびの会20周年記念事業「祈りの表現」(人間国宝によるお話と実演)を拝見したので、感想を記す。銕仙会能楽研修所は表参道駅より程近い、お洒落なアパレルやカフェの立ち並ぶ都会のど真ん中にある、コンクリート打ちっぱなしの建物に能舞台が入っている不思議な空間。見所(客席)は基本的には椅子がなく、座布団を敷いて座る。 …

2022年7月の読書のこと「平家物語 犬王の巻」

■平家物語 犬王の巻(古川日出男/河出書房新社) この記事は Lotus cafe のアイスカフェラテを飲みながら書きました。 映画「犬王」を拝見して、前々回、前回と感想を記した。今回はその原作に当たる古川日出男『平家物語 犬王の巻』の感想を書こうと思ふ。 ※ ネタバレを含みます。 劇場アニメーション『犬王』 平家物語 犬王の巻 (河出文庫) 作者:古川日出男 河出書房新社 Amazon ●読んだこと さて、本作の特徴は何と言ってもその、細切れな文章である。作中何度か「この物…

2022年6月の読書のこと「しししし4 特集 中原中也」

■しししし4 特集 中原中也(双子のライオン堂)のこと ものすごく色々な所で訴えているのだけれど、本を読む暇がない。私は片道1時間かけて自宅のある千葉県から都内の職場に通っていて、これまではその一日2時間の通勤時間は格好の読書時間だったのだけれど、このところ(今年の2月頃から)降ってくる仕事の量が増えており、しかも段々と職場のリモートワークのシステムが整ってき(てしまっ)たことで、職場のノートPCを持ち帰って作業することができるようになっ(てしまっ)たため、ついつい通勤電車内…

2022年5月の読書のこと「モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語」

■モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語(内田洋子/文藝春秋)のこと 北イタリアの山の中にある小さな村「モンテレッジォ」は代々、本の行商で生活していたそう。そんな土地を著者が取材した作品。私自身一箱古本市に出るなど、本を持って移動し販売する大変さは体験しているので、興味津々。出てくる村の人々は良い人ばかりで、ワクワクしながら読んだ。 モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語 (文春文庫 う 30-3) 作者:内田 洋子 文藝春秋 Amazon ●読んだこと 本書の物語は…

2022年4月の読書のこと「能から紐解く日本史」

■能から紐解く日本史(大倉源次郎/扶桑社)のこと 矢来能楽堂(東京都新宿区) 人間国宝(重要無形文化財各個認定保持者)の大倉源次郎(小鼓方大倉流能楽師)による『能から紐解く日本史』(扶桑社)を拝読した。能楽がどんな歴史の中で生まれてきた芸能か、そして、能楽がその演目の中でいかなる歴史を語り継いできたのか、を探る作品。 ※ そもそも能楽における人間国宝がどのような存在かであるけれど、「2人以上の者が一体となって芸能を高度に体現している場合や2人以上の者が共通の特色を有する工芸技…

2022年3月の読書のこと「マンガでわかる もしかしてアスペルガー!?」

■マンガでわかる もしかしてアスペルガー!? 〜大人の発達障害と向き合う~(司馬理英子/主婦の友社)のこと アスペルガー症候群とは、ADHD(注意欠陥多動性障害)やLD(学習障害)と同じく発達障害の一種で、社会性やコミュニケーションに問題を抱えるASD(自閉症スペクトラム障害)に含まれる障害である。 本書では漫画を通してアスペルガー症候群の特徴やそうした人と接するときに気をつけることについて紹介している。 マンガでわかる もしかしてアスペルガー!? ~大人の発達障害と向き合う…

2022年2月の読書のこと「球道恋々」

■球道恋々(木内昇/新潮社)のこと cafe five(千葉県千葉市) 木内昇作品はどれも好きで、江戸という失われゆく時代を思う『漂砂のうたう』や様々な視点で新撰組を描いた『地虫鳴く』等が印象的。何となくどれも物語に影が落ちるような印象がある。 そんな中で本作もどこかしんみりとはさせられる作品(登場人物の死や、そもそも日露戦争と第二次世界大戦の狭間の、日本国内が落着いていた時代の物語であるため、その後の歴史を思わざるを得ないの)だが、それ以上に爽やかさ、熱さが前に出た物語で、…

2022年1月の読書のこと「新聞記者、本屋になる」

■新聞記者、本屋になる(落合博/光文社)のこと 人間関係(東京都渋谷区) 東京・田原町の書店、Readin’ Writin’ BOOK STORE 店主の落合博さんの著作を読む。本好きではあったが特に読書家ではなく、本屋をやる気もなかった新聞記者がいかに本屋になったのか、その経緯が丁寧に描かれていて、一気に読んでしまった。まず動いてしまうことが大切、といったことが述べられている。 新聞記者、本屋になる (光文社新書) 作者:落合 博 光文社 Amazon ●読んだこと そもそ…

2021年の読書のこと

…「2021年10月の読書のこと」にも記した。 ヒンバ族であるビンティ(少数民族の若い黒人女性)は、同じ地球人であるクーシュ族(多数派の白人)と異星人であるメデュース(タコ型宇宙人)との争いに巻き込まれる他、(男性の長老がリーダーである)ヒンバ評議会とも戦うことになり、またそのヒンバ族は、砂漠民であるエンイ・ズィナリヤ族(先住民族)を野蛮人として見下している(そう、ヒンバ族はクーシュ族に見下されているだけではなく、見下しもするし、若い女性であるビンティに対して伝統的な生き方を押…

2021年12月の読書のこと「幕張少年マサイ族」

■幕張少年マサイ族(椎名誠(イラスト=沢野ひとし)/東京新聞)のこと 作家の椎名誠のことを、私は中学生くらいの頃(今から20年程前)からずっと好きである。出会ったきっかけは馬であった。書籍でも何度か、モンゴルで遊牧生活をされている方のことを書かれていて、確かそうした旅の様子がテレビ放映されていたのではないか、と記憶している……。いずれにせよ、私の中高時代、多感な時期に影響を与えて、その後今に至るまで大切にしている作家は、同氏と村山由佳で、どちらも馬に乗る方である。 さて、そん…

2021年11月の読書のこと「渋谷で読書会」

■渋谷で読書会(渋谷のラジオ FM87.6MHz/金曜日9:00-10:00)のこと 双子のライオン堂書店(港区) 東京・赤坂にある双子のライオン堂書店、店主の竹田信弥さんが毎週金曜日になさっているラジオ番組「渋谷で読書会」。ゲストをお招きして本や本屋にまつわるお話をされる他、「本や本屋に関する曲」や「ゲストのリクエスト曲」等のコーナーもなさっている。渋谷区のコミュニティFMであるため、いわゆるラジオでの聴取は近隣地域に限られるが、「渋谷のラジオ」の公式WEBページにてネット…

2021年10月の読書のこと「ビンティ 調和師の旅立ち」

■ビンティ 調和師の旅立ち(ンネディ・オコラフォー(月岡小穂=訳)/早川書房)のこと 「【今週はこれを読め! SF編】アフリカの大地から、異種族が葛藤する宇宙へ | ニコニコニュース」にて紹介されていて、読み始めた作品。 ビンティ ー調和師の旅立ちー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) 作者:ンネディ オコラフォー 早川書房 Amazon 主人公のビンティは地球に住むヒンバ族の少女である。ヒンバ族の女性は赤土や植物の油等から作られるオティーゼを顔や肌に塗り、髪もドレッドヘアに塗…

2021年9月の徒然なること

■2021年9月の読書のこと「華より幽へ 観世榮夫自伝」 ●「華より幽へ 観世榮夫自伝」(観世榮夫・北川登園/白水社)のこと 観世榮夫は七世観世銕之丞雅雪の次男として1927年8月3日に誕生。兄は観世寿夫、弟は八世銕之亟静雪、現在の銕之丞暁夫は甥にあたる。観世流の分家というエリートの血筋でありながら、その修行のメソッド(身体の鍛え方)に疑問を抱き、1949年、後藤得三の芸養子となって喜多流へ移籍し、喜多六平太、喜多実に師事。さらに1958年には能楽協会を離脱し、現代演劇やオペ…

2021年8月の読書のこと「上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!」

■上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!(上野千鶴子・田房永子/大和書房)のこと 平成31年度東京大学学部入学式祝辞で有名な上野千鶴子(1948年生)に、漫画家の田房永子(1978年生)が質問しつつ、フェミニズムの周辺について語り合う本。 正直なところ私自身はフェミニズムに対して、苦手意識があった。それはフェミニズムを主張する女性たちが非常に強い存在に思われて、怖いとさえ思ってしまうから。それと同時にフェミニズムを主張する男性に対しては、胡散臭い、偽善、という…

2021年7月の読書のこと「行った気になる世界遺産」

■行った気になる世界遺産(鈴木亮平/ワニブックス)のこと 千葉県千葉市 はじめに、「この旅行記はフィクションです」と記されている通り、実在する世界遺産を、俳優の鈴木亮平さんが妄想して旅行したもの。雑誌「プラスアクト」の連載を2020年9月に刊行したものであるため、連載開始当初はそういった意図はなかったのだと思うが、刊行された時点では、「おわりに」で鈴木さんご自身が記されている通り、新型コロナウイルス感染症により海外旅行はおろか、国内での外出でさえ憚られるご時世に。時代に合った…

2021年6月の読書のこと「カフェから時代は創られる」

■カフェから時代は創られる(飯田美樹/クルミド出版)のこと cafe tento(千葉市)/Janat(渋谷区)/cafe Five(千葉市)/イノダコーヒ(京都市) 本書はカフェ文化研究家、パブリック・ライフ研究家の飯田美樹さんによる、1900年代初頭のパリのカフェに集った天才たちの物語。2008年にいなほ書房から限定部数で刊行された『caféから時代は創られる』だが、その後希少な存在となっており、2020年にクルミド出版が増補改訂版として刊行したものである。 ●カフェから…

2021年5月の読書のこと「ワールド・カフェから始める地域コミュニティづくり」

■ワールド・カフェから始める地域コミュニティづくり:実践ガイド( 香取一昭・大川恒/学芸出版社)のこと ワールド・カフェをご存じだろうか。カフェのようなリラックスした雰囲気の中で話し合う方法の一つで、これを使えば大人数での話し合いもまとめることができる。本書ではこの手法を通して、地域での21世紀型コミュニティ作りを行うことについて述べられている。 21世紀型コミュニティとは「目的や興味を共有し帰属意識を持って参加」「自由意志で参加でき複数のコミュニティへの参加も可能」「組織を…

2021年4月の読書のこと「王の庭師」

■王の庭師(ナディア・アーレンベルク(著)久利生杏奈(訳)/紅龍堂書店)のこと 本八幡屋上古本市 『王の庭師(原題:Der Gärtner des Königs)』の版元であり、また翻訳を担当された紅龍堂書店の久利生杏奈さんと初めてお目にかかったのは、2021年3月20日(土)本八幡屋上古本市に仇櫻堂として出店した際のことである。いや、お目にかかった際はクリュードーなる屋号のオンラインの某かの書店で、ということを聞きとるのがやっとであった。後日、ご丁寧にTwitterを通して…

2021年3月の読書のこと「三体Ⅱ 黒暗森林」

■三体Ⅱ 黒暗森林(劉慈欣/早川書房)のこと ●黒暗森林のこと さて、中国発のSF大作である『三体』の第二巻をようやく読了した。前回、第一巻を読了後に、地元の図書館に予約を入れたため、半年以上順番待ちをした、ということになる。しかし、相変わらずのスケールの大きさや読者を引きつける内容等、それだけ待たされても納得の、素晴らしい作品である。 前作において、汪淼(ワンミャオ)というナノマテリアル研究者が主人公(の一人)であり、三体というVRゲームから、次第に三体文明の存在や、彼らと…

2021年2月の読書のこと「アメリカン・ブッダ」

■アメリカン・ブッダ(柴田勝家/早川書房)のこと 大河ドラマ「麒麟がくる」で柴田勝家役の安藤政信はイケメンすぎるきらいがあり。もう少しこう、太くて豪快そうな、そうそうこれこれ、というまさに柴田勝家なビジュアルなのが本書の著者である柴田勝家。気になるなら、画像検索をしてみるとよろしい。私も『ヒト夜の永い夢』がWebで紹介されているのを読んで、あれ、これ武将の名前じゃ……、と思ったものであるが、調べてみたらただの武将だった。 読書をしていると不思議に読んだ本がリンクすることがある…

2021年1月の読書のこと「南方熊楠と宮沢賢治 日本的スピリチュアリティの系譜」

■南方熊楠と宮沢賢治 日本的スピリチュアリティの系譜(鎌田東二/平凡社)のこと 2019年1月敷島書房にて 著者の鎌田東二のことは、国立能楽堂の公演プログラムである、『月刊国立能楽堂令和2年11月号』で知った。能について語りつつ、哲学者のニーチェを登場させたりと、視野の広い面白い人であると感じ、この度、その先生が私自身興味のある熊楠・賢治を並べて論じているということで、本書に挑戦した次第である。 南方熊楠と宮沢賢治 日本的スピリチュアリティの系譜 (平凡社新書) 作者:鎌田 …

2020年の読書のこと

…「2020年10月の読書のこと」にも記した。 カナダ人である僕(ジェレミー・マーサー)は犯罪記者をしていたが、友人のことを本に書いたことで脅され、身の危険を感じてフランス・パリに逃亡する。フランス語教室やホテルでの節約生活の後、路銀が尽きて英語書籍専門の書店である、シェイクスピアアンドカンパニー書店で数カ月間生活することになる。店主のジョージに好かれ、公私の相談に乗る友人となる。詩人のサイモン、映像好きのカート、70歳近く年上のジョージに求婚されるイヴ、僕と付き合うナディア、…

2020年12月の徒然なること

…たのを止め、”○月の読書のこと”を毎月、”○月の徒然なること”をほぼ毎月投稿、とパターンを設けて、そこに不定期で”絵画等のこと(美術鑑賞等)”、”映画等のこと(映画鑑賞等)”、”敷設のこと(パラレルキャリア等)”の連載や、冠を付けない、能楽鑑賞の記録等を入れていくと、なんとなくまとまりとひろがりのバランスが良くなったように、自分では思っている。 末筆になりましたが、2020年も当ブログをご愛読いただき、誠にありがとうございます。2021年も変わらず、彷徨いながら週に一度日曜日…

2020年12月の読書のこと「心の傷を癒すということ 神戸365日」

gaga.ne.jp NHK総合にて2020年1月に放送されたドラマ「心の傷を癒すということ」、劇場版が2021年1月29日に公開されるとのこと。本項では同作の原案となった書籍につき、以下の通り印象に残った文章を引用しながら、感想を述べる。 ■心の傷を癒すということ(安克昌/作品社)のこと 心の傷を癒すということ―神戸…365日 作者:安 克昌 メディア: 単行本 ――“よかったけど、もうしわけない”――これは私自身の実感でもあった。家が倒壊をまぬがれて、ほっとした思いととも…

2020年11月の読書のこと「首里の馬」

■首里の馬(高山羽根子/新潮社)のこと 首里の馬(高山羽根子/新潮社) 第163回芥川龍之介賞受賞作『首里の馬』を読了したので、感想を記す。 私自身、あまり芥川賞受賞作に触れる機会が少ない。今、Wikipediaで受賞作の一覧を見返してみると、私が挑戦した記憶があるのは、安部公房『壁 S・カルマ氏の犯罪』、町田康『きれぎれ』、円城塔『道化師の蝶』、又吉直樹『火花』の4作品のみであり、『火花』については途中で諦めた覚えがあり、他の3冊については、どんな作品だかまったく思い出せず…

敷設のこと③「贅沢な読書会 第四十六回」村山由佳×瀧井朝世

■「贅沢な読書会 第四十六回」村山由佳×瀧井朝世のこと 有楽町の三省堂で求めたサイン入りの『風よあらしよ』 「贅沢な読書会 第四十六回」村山由佳×瀧井朝世課題図書の作家ご本人をお招きする「贅沢な読書会」。 第四十六回のゲストは『風よ あらしよ』 著者の村山由佳さん! ========================================== ▼詳細・ご予約はこちらから▼ http:// https://passmarket.yahoo.co.jp/event/sho…

2020年10月の読書のこと「シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々」

■シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々(ジェレミー・マーサー/河出書房新社)のこと この間、双子のライオン堂さんに行ったときに出会った同書を読了したので、感想を述べる。 シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々 (河出文庫) 作者:マーサー,ジェレミー 発売日: 2020/04/07 メディア: 文庫 ●そもそもシェイクスピア&カンパニー書店とは そもそもシェイクスピア&カンパニー書店とは、フランス・パリにある、英語書籍専門の書店である。 初代シェイクスピア&カンパニ…

2020年9月の読書のこと「三体」

■三体(劉慈欣/早川書房)のこと 話題のSF小説『三体』であるが、友人がInstagramでおすすめしているのを見て地元の千葉市図書館に予約を入れたところ、半年ほどで順番が回ってきたので、感想を記す。 三体 作者:劉 慈欣 発売日: 2019/07/04 メディア: Kindle版 ●『三体』概要 物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート女性科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基…