哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

2020-01-01から1年間の記事一覧

2020年12月の徒然なること

■2020年12月の徒然なること 徒然しましょうよ。 ●敷設のこと4.01「さかざきちはるの本づくり展 @市川市文学ミュージアム」のこと JR総武線本八幡駅からえっちらおっちら歩いて20分ほど、kamebooksさんを訪ねた帰りに、市川市文学ミュージアムにて開催中の、…

2020年12月の読書のこと「心の傷を癒すということ 神戸365日」

gaga.ne.jp NHK総合にて2020年1月に放送されたドラマ「心の傷を癒すということ」、劇場版が2021年1月29日に公開されるとのこと。本項では同作の原案となった書籍につき、以下の通り印象に残った文章を引用しながら、感想を述べる。 ■心の傷を癒すということ…

映画等のこと②「エール」

■「エール」のこと 私が朝ドラ(NHK連続テレビ小説)を見始めたのは、「あさが来た」(2015年9月28日~[全156回])から、であるので、この「エール」(2020年3月30日~[全120回])で10作目ということになる。私は長らく、初めてきちんと見た朝ドラ「あさ…

敷設のこと④「西千葉一箱古本市へ」

■敷設のこと④ これはとあるしがない会社員が、脱サラを断念し、本業の脇で片手間でできるパラレルキャリアを探るべく、複線の敷設を模索する連載である。 ●西千葉一箱古本市のこと 都内で開催中の文学フリマ @東京流通センター は新型コロナウイルス感染症の…

2020年11月の読書のこと「首里の馬」

■首里の馬(高山羽根子/新潮社)のこと 首里の馬(高山羽根子/新潮社) 第163回芥川龍之介賞受賞作『首里の馬』を読了したので、感想を記す。 私自身、あまり芥川賞受賞作に触れる機会が少ない。今、Wikipediaで受賞作の一覧を見返してみると、私が挑戦した…

絵画等のこと③「能をめぐる美の世界」@静嘉堂文庫美術館 他

あやしうこそものぐるほしけれなので、2020年11月の徒然なる絵画等のことを、大いに語ります。 ■絵画等のこと③ ●「成田美名子原画展」@有楽町マルイ8Fイベントスペース 有楽町で開催された、漫画家のの成田美名子の原画展。整理券制で15分ほど待たされ、ま…

2020年11月くらき蝋燭能のこと @久良岐能舞台「六浦」

■2020年11月くらき蝋燭能のこと @久良岐能舞台「六浦」 久良岐能舞台(横浜市磯子区) / 能「六浦」の舞台である称名寺(横浜市金沢区) ●蝋燭能のこと そもそも能とは野外で演じられていたものだそうだ。能舞台を囲むように敷き詰められた白洲(白い小石)…

温故知新のこと②「2017年4~6月の手帳より」

■温故知新のこと②「2017年4~6月の手帳より」 思いつきでこのブログを始める以前の、私の手帳を振り返っている。3年前の2017年、今回取り上げる時期は私が最高に弱っていた頃である。若者が迷走する様を、お楽しみください。 ●2017年4月のこと 4月2日(日)…

敷設のこと③「贅沢な読書会 第四十六回」村山由佳×瀧井朝世

■「贅沢な読書会 第四十六回」村山由佳×瀧井朝世のこと 有楽町の三省堂で求めたサイン入りの『風よあらしよ』 「贅沢な読書会 第四十六回」村山由佳×瀧井朝世課題図書の作家ご本人をお招きする「贅沢な読書会」。 第四十六回のゲストは『風よ あらしよ』 著…

2020年10月の読書のこと「シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々」

■シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々(ジェレミー・マーサー/河出書房新社)のこと この間、双子のライオン堂さんに行ったときに出会った同書を読了したので、感想を述べる。 シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々 (河出文庫) 作者:マーサー,…

2020年10月の徒然なること

■2020年10月の徒然なること あやしうこそものぐるほしけれなので、最近のことをつらつらと書きます。 ●雨の休日の朝に 雨の休日の寒い朝に、私はお布団に入って横になったまま、目をつむって雨音に耳を澄ませながら、考え事をしていた。未来のことを。 私は…

温故知新のこと①「2017年1~3月の手帳より」

■温故知新のこと①「2017年1~3月の手帳より」 2018年3月24日(土・当初は土曜日更新であった……)、このブログ「哲学講義」は開設された。時を同じくして、私は読んだ本や鑑賞した舞台をエクセルで、デジタルに管理するようになった。それ以前の私のことは誰…

絵画等のこと②「ムーミン75周年ムーミンコミックス展」@松屋銀座8Fイベントスクエア

■ムーミンコミックス展のこと moomin-comics.jp 松屋銀座8階にあるイベントスクエアにて2020年9月24日(木)~10月12日(月)で開催中の「ムーミンコミックス展」を鑑賞してきたので、その感想を記す。 そもそもムーミンはフィンランド人(スウェーデン語話…

2020年9月の読書のこと「三体」

■三体(劉慈欣/早川書房)のこと 話題のSF小説『三体』であるが、友人がInstagramでおすすめしているのを見て地元の千葉市図書館に予約を入れたところ、半年ほどで順番が回ってきたので、感想を記す。 三体 作者:劉 慈欣 発売日: 2019/07/04 メディア: Kindl…

敷設のこと②「双子のライオン堂へ」

■敷設のこと② これは私が、自身のパラレルキャリアへの線路を敷設するべく、うねうねする連載である。 ●『めんどくさい本屋』(竹田信弥/本の種出版)のこと めんどくさい本屋―100年先まで続ける道 (ミライのパスポ) 作者:信弥, 竹田 発売日: 2020/04/20 メ…

存在理由〜Raison d'être〜 さだまさし コンサートツアー2020 @市川市文化会館 のこと

■存在理由〜Raison d'être〜 さだまさし コンサートツアー2020 @市川市文化会館 のこと 「存在理由 〜Raison d'être〜 さだまさし コンサートツアー2020」を、市川市文化会館にて、鑑賞してきた。2020年発表のアルバム「存在理由 〜Raison d'être〜」をテー…

敷設のこと①

■敷設のこと ●私の現状 以前にも書いたかもしれないが、私はある会社で営業職をしている。3年前は同じ会社で経理の仕事をしていたし、もっと前は別の会社で、小売店の販売員をしていた。 今、三十路を少し過ぎたところである。今の会社でこのままキャリアを…

2020年8月の徒然なること

■2020年8月の徒然なること 残暑御見舞申しあげます。新型コロナウイルス感染症の拡大に加え、熱中症で搬送される方が増えております。ねっ、チューしよう等と言っている余裕は、もはやござらん。皆様くれぐれも、ご自愛ください。 ●2020年8月の徒然なること …

2020年8月の読書のこと「機巧のイヴ」

■機巧のイヴ(乾緑郎/新潮社)のこと 「乾緑郎の改変歴史時代SF《機巧のイヴ》三部作完結! - 新刊めったくたガイド|WEB本の雑誌」を読んで、この作品に興味を持った。読んでみて、大正解。少し前に今年はあまり面白い本に出会っていないと記したが、先日…

2020年8月金春円満井会定例能のこと @矢来能楽堂「葵上」

■2020年8月金春円満井会定例能のこと @矢来能楽堂「葵上」 ●2020年8月金春円満井会定例能第3部「葵上」のこと 去る8月10日(月・祝)、東京・神楽坂にある矢来能楽堂で催された、金春円満井会定例能を拝見してきた。これは当初、4月18日(土)に開催を予定さ…

絵画等のこと①「帰ってきた!動物大行進」@千葉市美術館

■千葉市美術館 のこと 1995年に開館し、今年で開館25周年を迎えた千葉市美術館が、2020年7月11日(土)にリニューアルオープンしたので、先日、行ってきた。館内のエレベータの中央、足元にソーシャルディスタンスのシールが貼られており、美術館ならではで…

フェンシングのこと

■東京2020 オリンピック・パラリンピックに寄せて 2020年(令和2年)7月24日(金)東京は千駄ヶ谷の新国立競技場では、華々しくオリンピックの開会式が行われた。狂言師の野村萬斎さんのプロデュースによる日本の伝統芸能とマンガ・アニメといった新しい日本…

2020年7月の読書のこと「レバノンから来た能楽師の妻」

■レバノンから来た能楽師の妻(梅若マドレーヌ/岩波書店)のこと まず、レバノンとはどこですか、という話であるが、下の通りである。 中東である。本書でも簡単に経緯が解説されているが、レバノンは政情不安定な国であるそうだ。フランス委任統治下にあっ…

2020年7月の徒然なること

■2020年7月の徒然なること 先々月から月の最終日曜日の投稿を、読書のことにしている。今月も本についての記事を少し早めに書き終えたところで、一週前の今日の記事で何を書くか、悩んでしまった。さて、何を書こうか? ●戻りつつある日常 新型コロナウイル…

大賀蓮のこと

千葉市しらさぎ公園とその周囲にて撮影(2020年6月下旬) ■大賀蓮のこと 東京大学農学部厚生農場内(現・東京大学総合運動場)の泥炭層より縄文時代の丸木舟等とともに、蓮の果托が見つかったことから、植物学者で蓮研究の権威であった大賀一郎博士により、1…

鳶田基雄は継続する

■鳶田基雄は継続する 私が鳶田基雄であるという固有性を、私の人格と呼ぶのなら、その人格は何に由来するものだろう。恐らく、記憶というのが妥当なところだろう。二人以上の人物の入れ替わりを描いた作品は大抵、ある人物の肉体Aに、別の人物の記憶bが入り…

2020年6月の読書のこと「ヒットの設計図 ポケモンGOからトランプ現象まで」

■ヒットの設計図 ポケモンGOからトランプ現象まで(デレク・トンプソン/早川書房)のこと なぜヒットするのか、ということについて、目新しく、しかし、馴染みがあるものがいいよね、と言った趣旨で、様々なジャンルの事例を紹介しながら、説明してくれる書…

映画等のこと①「聖なる呼吸:ヨガのルーツに出会う旅 」

■国際ヨーガの日のこと 本日、6月21日は 国際ヨーガの日 だそうである。第18代インド首相ナレンドラ・モディ氏により提案され、2014年12月11日の国際連合総会において全会一致で宣言されたそうで、2015年6月21日が第1回目の国際ヨーガの日(国際ヨガデー)だ…

人生の折れ線グラフのこと

■人生の折れ線グラフのこと Youtubeチャンネルの「たっくーTVれいでぃお」にて、「人生の折れ線グラフを書いて下さい。」という動画が、2020年6月5日に投稿されました。 人生の折れ線グラフを書いて下さい。 動画の内容は、自分の各年齢での経年の、折れ線グ…

新型コロナウイルス(COVID-19)による自粛のこと

■自粛日記 2020年4月7日(火)、肺炎などの症状をもたらす新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延を受け、日本政府は新型インフルエンザ等対策特別措置法32条1項に基づく緊急事態宣言を発令、当初、5月6日(水)までの予定で、対象地域も東京都等7都府…