哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

生誕135年 石井林響展−千葉に出づる風雲児− @千葉市美術館 のこと

 
■第64回東京大賞典のこと

 

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馬車馬のように働かされている子

 

 年末の恒例行事、大井競馬場へ行ってきた。もちろん、東京大賞典を観戦するためである。今回は若干の体調不良と、あまりの寒さでやる気なかったので、15時前くらいについて、8~10Rだけ遊ぶことに。時間がメーンに近いせいか、例年より混雑しているような気がしたし、ネクタイとかが当たるスクラッチ抽選券をもらえなかった。いつもはそれより1時間くらい前には着いているから、まあ仕方がない。

 

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東京大賞典発送直後

 

 馬券の結果はtwitterなどでも書いた通りいまいちであったが、一年の競馬納めとして、例年大切にしている日である。12月29日は東京大賞典を見て、29(ニク)の日にちなんで、東京ロティサリーで、世界一美味しいロティサリーチキンを食べるのである。ロティサリーチキンのハーフサイズとジャンバラヤ、サラダとなんか野菜の和え物みたいのとポテトがついて、1,150円である。とにかくおすすめなので、大井競馬場にお越しの際には、是非、立ち寄られたい。

 

tabelog.com

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ロティサリーチキンとジャンバラヤ

 

 ところで、この店の辺りは、フードコートみたいな形で、好きな店で買ったものを自由に、適当なテーブルを陣取って、立って食べぇや、というぞーんなわけであるが、私がチキンを食べている真ん前には、40~50代くらいのおっさんと、小学生低学年くらいと思しき少年の、おそらく親子と思われるペアがいた。父は競馬新聞とにらめっこして、子供はお絵かきなどしていたわけだが、その父が水を取りに行ったすきにちょっと動いた子供が、隣のグループ、50代くらいのおっさん3人組のビールをこぼしてしまった。

 戻ってきた父が異変に気付いて、平謝りしてビールを弁償して、子供に謝らせる等したのち、競馬新聞の熟読に戻っていたが、見ていてあまり気持ちの良い光景ではない。まず、親子で食事が終わったなら、テーブルの場所取りして競馬新聞を広げるのではなく、とっととどけと。競馬場の飲食スペース、椅子の場所取りをきちんとやめさせれば、みんな座りたいときに座れると思うのだけれど。

 そして小さな子供を連れてきていて、その子から目を離すべきではない。競馬場は、レジャーで家族で来る場としても徐々に認知されてきているが、それでも、子供が一人で置き去りにされていて、100%安全な場所ではない。ビールをこぼすくらいのことなら、相手のおっさんグループも笑顔で許してたが、より大きな事故に巻き込まれないためには、気を付けなければならない。

 そして何より、そんなところで競馬新聞の検討をするなと。子連れで集中できないのはわかり切っているわけで、競馬新聞の検討なんて、競馬場来る前にできることやん。パドックを見て、最終判断するならわかる。家でもできることを、子供をほったらかしにして、飲食スペースを占領してやるなと、そういうおっさんにはなりたくないものである。

 

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飛行機と夕焼けと馬場ならしのひっちゃかめっちゃか

 

 大井競馬場のある男性用トイレは、入ると廊下みたいになっていて、横穴が手前と奥とあって、それぞれに小便器が6個ずつある。廊下の入り口で小便器の待機列ができるわけだが、手前の横穴の模様は見えるのだが、奥は見えないため、奥の横穴の小便器が空いていても、列が進まないことがある。私が待ち列の頭にいたら、白人のおっさんが、アトゴニンハイレルと教えてくれた。おっさんありがとう。

 

 

■林響(はやしひびき)さんのこと

 

 石井林響(本名は石井毅三郎、画業の中期までは天風と号す)は、現在の千葉県千葉市出身の日本画家で、1900年代初頭に活躍した。出身地である房総を愛し、房総の支援者たちから愛された画家であり、房総で画会を開くなどし、最後は大網白里の地に白閑亭という庵を結んで、制作に取り組み、45歳で早逝した。現在(2019年1月14日まで)、千葉市美術館で開かれている展覧会に行ったところ、素敵な作品が多く、またその中で、日本や中国の伝説、歴史をモチーフにした作品が多く、勉強になったので、ここに簡単にまとめておく。

 

www.ccma-net.jp

 

■響にまつわるエトセトラ

 

  • ヤマトタケル:今回の展示で登場するヤマトタケルは娘の姿をして描かれている。オウスノミコト(後のヤマトタケル)がクマソタケルを討伐する際に、女装して彼らの宴会に忍び込み、御酌をする等しながらクマソタケルに近づき、殺害、後にその名をもらって、ヤマトタケルと名乗るのだそう。
  • コノハナノサクヤビメ:アマテラスの孫であるニニギの元へ、姉のイワナガヒメとともに嫁いだが、姉は醜いので返され、ニニギはコノハナノサクヤビメとだけ結婚した。その結果、人間は木の花のように繁栄するが、儚い寿命を持つようになった。
  • 羅浮仙女:中国・隋時代に趙師雄という人が梅の名所で出会った、美しい梅の妖精。
  • 寒山拾得:唐の脱俗的な人物で詩僧である寒山と拾得のこと。拾得は国清寺の豊干に拾い養われたので拾得と名乗り、食事係であったため、近くの幽窟に住まう寒山に残飯を与えていたとのこと。しばしば拾得が箒を、寒山が経文を持っている。
  • 東方朔:前漢文人で多くの奇行で知られる。西王母の桃の実を盗んで食べ、八千年の寿命を得たため、長寿の象徴。金春禅鳳作の脇能でも主題とされ、西王母とともに、長寿を寿ぐ。 
  • 蝦蟇仙人:ガマを使う仙人。モデルには諸説あり。
  • 鉄拐仙人:八仙と呼ばれる、道教の有名な仙人の一人。魂を飛ばすことができるが、幽体離脱中に自分の体を焼かれてしまう。乗り移った相手の足が悪かったため、杖を突いている。李鉄拐
  • イクタマヨリビメ三輪山のオオモノヌシの子を妊娠した女。
  • 黄初平:白い石を一万頭の羊に変ずることができる。晋の仙人。
  • 日経:安土桃山時代から江戸時代の法華僧。浄土宗の沢道との宗論に敗れた。
  • 藍采和: 八仙の一人。片足は素足である。