哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

2020年の競馬予想のこと

■2020年の競馬予想のこと 

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2020年12月5日 御殿場カルチャーファームにて

●競馬好きであるために

 馬が好きである。小学校中学年の頃から乗馬を初めて、大学では乗馬サークルに入った。今も年に数えるほどであるが、おんまの稽古をしている。

 馬好きというと競馬好きと思われることも多い。実際、乗馬をする人の中にも競馬に詳しい人は多いし、練習でお世話になる多くの馬は競走馬を引退したサラブレッドだ。私自身、馬好きが高じて、小・中学生の頃(大好きなナリタトップロードステイゴールドが現役で頑張っていた時代だ)から、競馬を見てきた。

 今も?

 実はこのところは、あんまり見ていなかった。大学生の頃、ウオッカダイワスカーレットが活躍していた。ウオッカ日本ダービーを勝つなど、牝馬が牡馬を打ち負かすことも多くなった時代だ(以後、2020年に引退したアーモンドアイまで、怪物的に強い牝馬が、牡馬相手でもちゃんと強い時代は続いている)。ちなみに当時、ウオッカダイワスカーレットの同期で、私が応援していたのはベッラレイアであった。大好きなナリタトップロードの娘だからだ。

 ともあれ、その辺りまでは確かに競馬を見ていた記憶があるのだが、その後就職して、別のことに関心が移ったり、土日も仕事をしていたりで、競馬を見なくなった。その間も、地元千葉県にある中山競馬場で行われる大レースである、皐月賞(4月)や有馬記念(12月)には競馬場に足を運んでいたし、2014年頃、私は前の仕事を辞めて公務員試験の勉強をしていたのだけれど、その頃は時間の融通が利く割に、娯楽が少なかったせいだか、毎月、地方競馬船橋競馬場に行き、わからないなりに少額を賭けてみていた。

 そのくらいである。私はギャンブラーの素養がないようで、賭けて大金を手にしたい、という気持ちがない。競馬場に行けばお金を賭けるけれど、それは好きな馬を応援したい、という感じで、儲けようというものではない。お金は大事だ、だからほどほど、負けて納得できる程度しか賭けない。そんな気持ちだから、まあ当たらない。

 しかし2020年、新型コロナウイルス感染症の緊急事態下においても、変わりなく開催を続けたのが競馬である。グリーンチャンネル等でレース映像を配信し、ネット投票で馬券を売上げることができるよう、最先端のシステムを整えていたJRAの勝利である。私もこの機会にきちんと競馬を見ようと思った。そして競馬をきちんと見るためには、やはり勝馬を予想しながら見ようと思った。

 とはいえ、前述の通り、私は安易にお金を賭けるのが苦手なので、気になった重賞レースについて勝馬を予想して、各レース単勝(指名した馬が1着になれば配当金がもらえる)に100円だけ賭け続けた体で、その仮想収支がどうなるのか、記録することで予想のモチベーションにしよう、と思ったのだ。

 そんな私の試みの結果報告が、以下である。

●2020年の競馬予想のこと
  • 予想したレース:54レース
  • 的中したレース:16レース

 的中率が29.6%である。

  • 支出:5,400円
  • 収入:4,690円
  • 収支:▲710円

 そんでもって、回収率は86.9%である。JRA単勝馬券の控除率は20%。単勝馬券が100万円買われたとして、20万円はJRAの取り分となって、80万円を、勝馬に投票した人で山分けする。投票する人が一切予想をせずに、全くのランダムで投票行動を行うとすると、回収率は80%に収斂するはずである。それを踏まえると、私のこの回収率はまあまあなのではないかと思う。1年間(実際には3月末頃からの10か月弱)楽しんで、掛金の80%以上が帰ってきているのだから。

 もう一つ気がつくことは、3割弱のレースを的中させれば、8割以上の回収率が狙える、ということである。常に1倍台の1番人気馬ばかりを指名するのであればより高い的中率が必要であろうが、私のように気まぐれに人気薄の馬を指名するのであれば、1、2度外してもいずれ返ってくると思って、気にせずにいてよいのだな、と思う次第である。

 指名した回数が多い馬は、やはり無敗の三冠馬、コントレイルであった。きちんと皐月賞の時点で追えていたのは良かった。なお無敗の三冠牝馬デアリングタクトの桜花賞は、予想せず、であった。

 もう、レッドアンシェルに頭が上がらない状態である。コントレイルは指名すれば、配当は低いけれど、きちんと勝ってきてくれる、良い子。

 予想した54レースの中では、コントレイルの4勝が最多勝。それをきちんと指名できているのは良いこと。とはいえこれだけ大活躍の、アーモンドアイを天皇賞秋でしか、グランアレグリアマイルCS(と2着惜敗の高松宮記念)でしか指名できていないのは、反省点である。ちなみにその2頭の他の勝鞍である、ヴィクトリアマイルは6着のシゲルピンクダイヤ、安田記念は7着のダノンキングリー、スプリンターズSは13着のダイアトニック、ジャパンCは3着のデアリングタクトを指名していた。

●そしてこれからも……

 以上、偏った観点からだが、2020年の競馬予想について振り返ってみた。そして2021年も、同じ形かは不明だが、何らかの形で競馬を見続けたいと思う。競馬は見続けることで、だんだん楽しくなる。一つのレースを点で見ていてもわからなくとも、1頭の馬を線で追っていけば馬の成長が見えてくる。そしてより長いスパンでいえば、追っていた馬の子どもが活躍する様子を見ることも、楽しみである。

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