哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

QUEEN + Adam Lambert「The Rhapsody Tour」のこと

QUEEN + Adam Lambert「The Rhapsody Tour」のこと



 

 2024年2月13日(火)、QUEEN+Adam LambertによるThe Rhapsody Tourを拝見しに東京ドームへ行った。

 私がQUEEN+のパフォーマンスを見るのは2016年の日本武道館以来。まず、その時の手帳を引用しよう。

出だしのSeven Seas of Rhye、Hammer to Fall、Stone Cold Crazyの三曲、ノリがよくて最高で、一気にひきこまれた。Brian MayとLove of My LifeやTeo Torriatteを歌った。Adam Lambertも、Freddie Mercuryの代わりでなく、また違った存在感で歌っていた。Roger TaylorRufus Taylor親子の共演もよい。ただ音は、ボリューム出しすぎて、繊細さが潰れている感があった。

2016年9月22日(木)

 それで今回のツアーの話になるが、やはり今回もBrian Mayと一緒にLove of My Life、Teo Torriatteを歌うことができたのが、私にとっては何より嬉しいことであった。Love of My LifeはFreddie Mercuryの曲で、FreddieとBrian、ライブでは二人で演奏している姿が印象的だが、今回はBrianの弾き語りで、イッショニウタッテクダサイと促されてみんなで歌った。

 


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 BrianはMCも日本語を多く交えながらで、ファンを喜ばせようと心を砕いてくれている印象を受けた。Teo TorriatteはBrianが日本のファンに向けて作った、日本語の歌詞がある曲。同曲も序盤は弾き語りで、途中からRoger、Adamが加わってバンド・サウンドに。

 さて、本公演のセットリストを以下に引用する。

【2月13日(火)クイーン+アダム・ランバート 東京ドーム セットリスト】

(曲タイトル 「邦題」)

01. Machines (Or 'Back to Humans') / Radio Ga Ga 「マシーン・ワールド/RADIO GAGA

02. Hammer to Fall 「ハマー・トゥ・フォール」

03. Fat Bottomed Girls 「ファット・ボトムド・ガールズ」

04. Another One Bites the Dust 「地獄へ道づれ」

05. I'm in Love With My Car 「アイム・イン・ラヴ・ウィズ・マイ・カー」

06. Bicycle Race 「バイシクル・レース」

07. I was Born to Love You 「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」

08. I Want It All 「アイ・ウォント・イット・オール」

09. Love of My Life 「ラヴ・オブ・マイ・ライフ」

10. TEO TORIATTE 「手をとりあって」

11. Drum Solo ドラム・ソロ

12. Under Pressure 「アンダー・プレッシャー」

13. Tie Your Mother Down 「タイ・ユア・マザー・ダウン」

14. Crazy Little Thing Called Love 「愛という名の欲望」

15. You Take My Breath Away~Who Wants to Live Forever 「テイク・マイ・ブレス・アウェイ~リヴ・フォーエヴァー」

16. Guitar Solo ギター・ソロ

17. Is This the World We Created…? 「悲しい世界」

18. A Kind of Magic 「カインド・オブ・マジック」

19. Don't Stop Me Now 「ドント・ストップ・ミー・ナウ」

20. Somebody to Love 「愛にすべてを」

21. The Show Must Go On 「ショウ・マスト・ゴー・オン」

22. Bohemian Rhapsodyボヘミアン・ラプソディ

ーEncore:アンコールー

23. We Will Rock You 「ウィ・ウィル・ロック・ユー」

24. Machines (Or 'Back to Humans') / Radio Ga Ga 「マシーン・ワールド/RADIO GAGA

25. We Are the Champions 「伝説のチャンピオン」

QUEEN+ADAM LAMBERTの2/13東京公演初日のオフィシャル・ライヴ・リポート! | NEWS | BURRN! ONLINE より引用

 冒頭のMachines / Radio Ga Ga(アンコールセッションが、We Will Rock You〜Machines / Radio Ga Ga〜We Are the Champion〜God Save the Queenと冒頭曲に戻って来る構成もとても良い)から光と映像の演出がカッコよく、全体的にQUEEN中期から後期のSFチックなイメージの演出(News Of The World(1977)のジャケットのロボット? が出てきたり)だった。ちなみにMachinesはQUEENの11枚目のアルバムThe Works(1984)に収録されているのだけど、私はこの曲を完璧に失念しており、上演中はRadio Ga Gaの一部かと誤認していた。

 


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 Freddieが元気だったらこうした最先端の光の演出をやりたがったんだろうなと思う反面、もしかしたらこんなものでない、もっとぶっ飛んだステージを作り上げていたかもしれない、と。そんなことを想像しながら観ていた。アンコールセッションの冒頭、在りし日のFreddieが映し出され、客席とコール&レスポンスする。あの有名なえーーーーーーーおっ、えっえっおっ! みたいなやつである。他に、Love of My Lifeでも現役時代のFreddieの映像が登場して一緒に歌ってくれたし、Bohemian Rhapsodyの中間部分は当然ミュージックビデオであったので、随所にFreddieが登場し彼の存在が感じられた。Freddieは私が2歳のときに亡くなっているので、もちろん生のパフォーマンスは見たことがない。それは残念だけど、Brian、Rogerの演奏をこうして生で聴くことができるのが、とても嬉しい。

 


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 Rogerは自身の作ったI'm in Love with My Carを、ドラムを叩きながら歌う様子が、若い頃と変わらず、とてもかっこよかった。というか、ロックサウンドがめちゃくちゃかっこいいHammer to Fall、Fat Bottomed Girls、Another One Bites the Dustに続いて同曲。人気曲ばかり聴かせてくれて、ホントに曲が足りるのかなと要らぬ心配をしてしまった。もちろん、QUEENは名曲ぞろいのため、そんな心配は杞憂なのだけれど。

 ところで、帰りの中央総武線各駅停車にて、Killer Queenを聴きたかったのだけれど今回は聴けなかったと話している方々がいた。なるほど、ライブで自分の聴きたい曲を演奏してくれるとは限らない。私が今回のセトリに入っていない曲で聴きたかった曲は何だろう、真っ先に浮かんだのはKeep Yourself Aliveである。同曲はQUEENのデビューシングルであり、デビューアルバムのQUEEN(1973)にも収録されている。他に思いついたのは、My Fairly King(Farrokh BulsaraがFreddie Mercury になるきっかけの曲だ!)、Now I'm Here、Death on Two Legs、Good Old-Fashioned Lover Boyである。つくづく私は初期のほうが好きなのだと思う。

 


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 Adamの歌唱によく合っていると思ったのは、Crazy Little Thing Called Love、The Show Must Go On。そしてアンコールセッションの最後を飾ったWe Are the Championsはやはり良かった。

 上演中、スマホ等での撮影OKであった。コロナ前だが、Ringo Starrのライブも撮影可だった憶えがあり、海外の方がそういうのゆるいのだろうか? 一曲一曲を短くして飽きさせず沢山の曲を聴かせてくれたし、前述のように会場のみんなで歌わせてくれたり、Freddieがいなくとも会場を盛り上げるのに長けているバンドなのだと思う。すべてが素晴らしいライブだった。

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