哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

2020年8月の徒然なること

■2020年8月の徒然なること

 残暑御見舞申しあげます。新型コロナウイルス感染症の拡大に加え、熱中症で搬送される方が増えております。ねっ、チューしよう等と言っている余裕は、もはやござらん。皆様くれぐれも、ご自愛ください。
●2020年8月の徒然なること

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 「国立劇場おきなわ立版古」(組み上げ絵/ペーパークラフト)を作成した。

 国立劇場おきなわで上演される琉球芸能の内、琉球舞踊の「四季口説/しきくどぅち」と組踊の「万歳敵討/まんざいてきうち」を再現できるものである。
 写真の通り、私は付録されているキャラクター4人を一気に配置してしまいまったが、真ん中の陽気な人が琉球舞踊「四季口説」で、他3人が組踊「万歳敵討」の左から謝名の子(じゃなぬしー)(兄)、慶雲(ちーうん)(弟)、高平良御鎖(たかでーらうざし)だそうで、本来は別世界の人々である。

 「万歳敵討」は能「放下僧」の翻案とされる作品で、兄弟が芸人に扮して、父の敵討ちをするストーリーである。同じく「放下僧」を翻案した組踊に「ニ童敵討」がある。両方生き残ってるのはすごいと思う今日この頃、徒然なるままに筆を走らせる。

●家守綺譚

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 職場に家守がやってきた。今Wikipediaを読んだところによると、トカゲと同じように、ヤモリも尾を自切するとのことである。そういえば撮影した写真は尾が切れているように見えるが、私が彼(女)に出会ったときは、すでにこのフォルムであったように思われる。私と出会う以前に、尾を切り落とすような何かが発生したのか、はたまた私を見つけて切り落としたことに、私が気が付かなかっただけなのか?

 ヤモリはその名の通り家を守るとされ、日本人には比較的愛されている爬虫類である、と思う。少なくともつぶらな瞳、乾燥した皮膚を、私は気に入っている。捕まえた時は、向こうも振り落とされないようにと思ったのであろう、指ではっしとひっついてきたのが、印象的であった。かわいい。

 ただし本当は、不用意に捕まえてはいけないようである。身体が弱いらしいので、捕まえる際は傷つけないように、柔らかいものを用意せないかんらしい。素手でひょいと捕まえてはいけない、ようである。また噛むこともあるそうだが、やはり顎も弱いので、人間を噛むとヤモリの顎のほうが骨折してしまうとも……。ひ弱すぎん?

 さて、そんなヤモリさんと、なぜ私が戯れたか? 都内の勤め先の玄関の奧にある、階段の踊り場の隅に、この人がいらして、迷い込んでしまったのかと可愛そうなので捕まえて、外の植え込みに離したのであるが、ひょっとして余計なお世話だったかしらん……。

●みんなの食卓でありたい

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 この時期、松屋が頑張っている。松屋は常に2週間に一度くらいのペースで新作の期間限定メニューを出している。冬場は牛鍋やキムチチゲの様な鍋物や煮込みハンバーグ等、あったかほっこりできるメニューが多く、じんわりと私に訴えかけてくるようなまだるっこさを感じていたのであるが、夏場は牛めしどーんの上に、肉ドーン! 野菜ドドーン!! 鰻ドドドドーーーーーーーンッッ!!! みたいな、ストレートに私にぶつかってくるような潔いメニューが多く、大変結構である。

★うなぎコンボ牛めし

 松屋の「うな丼」は2019年に老舗うなぎ店「小満津(こまつ)」監修メニューとして初登場し、今回が2回目の発売。2020年版の「うな丼」は松屋フーズグループの本格鮨ブランド“すし松”監修 とのことで、なんか結構美味しい鰻が牛めしと合盛りにされている。

 昨年もいただいて、今年は鰻の監修が変わったそうであるが、違いはよく分からなかった。変わらず美味である。

★ごろごろチキンのバターチキンカレー

 「ごろごろチキンのバターチキンカレー」は、松屋が2019年の夏に発売し好評を博したメニュー。松屋フーズのカレー専門店“マイカリ―食堂”の人気メニュー「バターチキンカレー」を松屋流にアレンジしたもので、コクがありマイルドな口当たりで、風味豊かなバターの香りとトマトの旨味が広がる、ご飯がすすむメニュー らしい。

 こちらも結構本格的なバターチキンカレーであり、美味であるのだが、拙宅の近くにインドカレー屋さんがあり、やはり本物には叶わないという点と、同時期の松屋のメニューがこのようにインフレしていたために、一度食しただけで終売してしまった。

★山形だしの三色丼

 「山形だしの三色丼」は、茎わさび、きゅうり、大根、なす、みょうが、ねぎ、青じそ、昆布を細かくきざみ、醤油などであえた「茎わさび山形だし」を「とろろ」と合わせて、松屋の定番「牛めし」にトッピングした、さっぱりとした夏の風物詩メニュー だってばよ。

 何度かいただいた。美味しい。昨年食べたいなあと思いながら、食べそびれた思い出がある。人生は何度でもやり直せるのである。やりそびれたことは、いまからやろう。

★牛と味玉の豚角煮丼

 「牛と味玉の豚角煮丼」は、2019年9月に初登場した商品。松屋の看板商品“牛めし”の肉と、とろけるような歯触りの豚角煮、特製醤油ダレで仕込んだ特製味付け玉子を添えている。夏を乗り切る人気のスタミナ満点メニュー だそうである。

 まあ美味しい。角煮はいまいちとろけるような歯触りではない。でもまあ美味しいので、食べるのである。

●การนวดไทย คือ

 私は体質的に肩や首、背中を中心に全体が凝りやすく、多い時だと週に1回のペースでタイ古式マッサージに通っていた。拙宅から数駅の場所で仕事帰りに立ち寄りやすい店を前職の先輩が教えてくれて、以来のべ10年程、通っている店である。60分の一番短い、安価なコースでこまめに通っていて、施術を受けると数日は身体のコリが和らぐし、また施術直後は目が良くなる等、何らかの接続が良くなったように感じるのである。

 さてこの店には3名程のタイ人らしき中年女性のセラピストがいて、この数年は馴染みのセラピスト1名を指名してお願いしていた。マッサージの技術的には3名とも大差ないと思うし、またそれぞれ片言の日本語で控えめに世間話をしてくれるのだが、その中でなんとなくリラックスできる、バラ(กุหลาบ)さんという人にお願いをしていた。といっても、複雑な会話はできず、挨拶をして、彼女が桜を見に行ったり、銭湯に行ったりした報告を、私が聞き取る、程度の雑談であるので、互いに何者であるかはよく知らない。

 2020年4月4日に店に行った後、全国的に新型コロナウイルス感染症による緊急事態が始まってしまい、宣言解除後も密な中での施術が心配であったことと、緊急事態下での自宅勤務中に、Youtubeで学んでヨガを習慣化したことで、比較的肩の調子が良かったこともあり、いい加減仕事が本格化して疲労が蓄積した、昨日8月29日に訪れるまで、全く店に足を運んでいなかった。久々に電話予約をしたところ、8月19日に、バラさんはバンコクกรุงเทพมหานคร อมรรัตนโกสินทร์ มหินทรายุธยา มหาดิลกภพ นพรัตนราชธานีบูรีรมย์ อุดมราชนิเวศน์มหาสถาน อมรพิมานอวตารสถิต สักกะทัตติยวิษณุกรรมประสิทธิ์)に帰った、とのことであり、ともかく施術を受けに店に行き、残っている2人の内の1人が片言で説明してくれたところによると、どうも帰って牧場の会社で働くのだという。なんとなく残念な気持ちになって、文章にした次第である。

 バラさんは時折、タイ語を教えてくれた。マッサージが気持ちいい時はサバーイ(สบาย)、マッサージが痛いですかと聞かれて痛くないときはマイチェップ(ไม่เจ็บปวด)なのだそうである。ちなみに痛いときはチェップであるが、私にその発言が許されていたのかは、知らない。それに、私はタイ料理が好きであったこともありタイ語には興味があったので、ありがとう(คับคุณคร๊าบ)、こんにちは(สวัสดี)、おいしい(อร่อย)等は分かったので、片言日本語に交えながらコミュニケーションをとっていた。

 硬いはケーン(แข็ง)だそうで、身体が凝っている時は当然、彼女にも触って分かるようで、凝ってますと報告してくるので、ケーンか? というと、笑って喜んでくれていたが、そんな会話ももうできないのかと、一抹の寂しさを感じる8月の終わりである。

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