哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

不安 の検索結果:

2021年3月の徒然なること

…、楽しみである反面、不安でもあるのである。 以前にも書いたが、私は精神病で仕事を休職して、今いる部署が復帰一部署目である。今はお陰様で元気に、楽しく働くことができているが、それが私自身が回復したからなのか、たまたま今の部署の人間関係や環境がいいだけなのか、それはわからない。だからこそ、異動して新しい環境でも大丈夫なことを確認したい反面、環境を変えたことでまた調子を崩すのではないか、という不安もあるのである。 まあ、悩んでも動かすか否かは会社が決めることなので、私には関係ないこ…

温故知新のこと③「2017年7~9月の手帳より」

…水):朝、落ち込みと不安があり、遅刻。 7月27日(木):仕事を休む。 7月28日(金):かかりつけ医に相談し、やはり休職を勧められる。 ●2017年8月のこと 8月2日(水):職場の産業医と面談して、以後休職で職場に行かなくてよくなる。地元の神社のお祭りを覗いて、綿あめを購入する。 8月3日(木):Amazonで購入した自転車が届く。 8月4日(金):区役所へ自立支援医療の申請に行く。 8月7日(月):リワークの説明を聞きにハローワークへ行く。 8月12日(土):知人の家の…

ヴァレンタイン・デイ

…頼れる身内もおらず、不安だらけの中で始まった3歳の我が子八十助との二人暮らしであったが、幸いにも勤め先の仕出し弁当屋さんのご夫婦が面倒見の良い人たちで、子育て中の八重子が働きやすいよう、心を配ってくれた。 弁当屋さんの亭主は、中垣内渡という名前で常に厨房の中を慌ただしく動き回っては、ヒレカツを揚げたり、ロースカツを揚げたりしていた。ノンストップのマシンガントークでも有名であり、調理で手を動かすと、口も動いてしまう仕組みになっているようで、この店の弁当は中垣内渡のつばきが隠し味…

2021年1月の徒然なること

…する。 そんな先行き不安な緊急事態宣言だが、私の勤め先はほぼ通常勤務。一応、形だけは在宅勤務を呼び掛けているものの、行っている事業が継続しており、電話や来客の対応や、リモートでは触れない顧客情報等の入ったシステム作業がある以上、在宅では仕事にならない。 いずれにしても、事態の好転を祈るばかりである。 ●祖母のこと 宅配寿司久徳(千葉県千葉市) 99歳の祖母は、今年2021年の3月で100歳になる。もともと脚が悪く、杖を突いて脚を引きずりながら歩いていたが、3年くらい前までは私…

映画等のこと②「エール」

…儀なくされる、非常に不安定な中で、ただ明るく音楽がいかに人を励ますかを語り続けた本作(の前半)に勇気づけられたのは、私だけでないだろう。この作品を私が好むのは、その明るさ、前向きさ、ひたむきさにあると思う。朝ドラはその主人公となる人物の苦難も当然に描くわけで、とはいえ、その他の連ドラと比するとその描かれ方は、軽めのテイストにされていることが多い。悩みが翌週には解決していたり、悩んでいる主人公を笑わせてくれるキャラクターがすぐに配置されたり。その朝ドラというものの傾向を踏まえて…

2020年11月の読書のこと「首里の馬」

…本当に読んでいるのか不安になってきた。多分、どれも読了はしていないと思う。 ということは、本作が私にとって、きちんとスラスラ最後まで読み終えられて、なおかつ楽しんだし印象に残った、芥川賞処女作、ということになる。きちんとした物語があって、主人公に共感できて、私の感情を静かに揺らしてくる、理想的な純文学作品のように感じた。 首里の馬 作者:高山羽根子 発売日: 2020/07/27 メディア: Kindle版 主人公の未名子は沖縄本島(浦添市牧港(まちなと))で亡き父の遺した一…

2020年10月の読書のこと「シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々」

…ばすのではないかと、不安を抱えていた。僕は娘のシルヴィアを探し、ジョージと再会させ、後に彼女が店を継ぐことになる。 本書に描かれていることは概ね事実であり、ドキュメンタリーであるようだが、小説のようにわくわくさせられる素晴らしい本であった。それは登場人物が皆、活き活きと魅力的に描写されていて、自分も彼らの熱気の中にいるかのように感じることができたためだし、この店が本当に温かみのある素敵な場所に感じたからだ。 いつの日か、パリのシェイクスピア&カンパニー書店を訪れてみたい。そし…

絵画等のこと②「ムーミン75周年ムーミンコミックス展」@松屋銀座8Fイベントスクエア

…る。多くが馬の胃から取り出されたという結石を、パリにある獣医学博物館で見た時を振り返り、そのサッカーボール並みの大きさを驚愕的であると書いている、私もその大きさに驚いた。そんなものが馬の体内に入っているということを思うに、不安や痛みの感情を禁じえない。 銀座の路地裏、こちらの展示は入場無料である。馬と人、生活と生命に思いを馳せに立ち寄られるとよいだろう。 ■ちょっと関連 philosophie.hatenablog.com philosophie.hatenablog.com

敷設のこと②「双子のライオン堂へ」

…子がうかがい知れず、不安になる。割と重めの扉(本)を引くと、玄関があってスリッパがちょこんと置かれている。こんにちは、と声をかけながら、上がり込むと店主が顔を出す。 双子のライオン堂は作家等のおすすめ本を、選者ごとに配架した選書専門書店である。ジャンルで固めている棚もあるが、選書本のコーナーは選者の詳しい説明もなく、木札で選者の名前があり、ゆるく似たような本が並んでいる。だからどこに何があるのか、よくわからない。この日は百書店や、一つの版元(本の雑誌社|WEB本の雑誌)の本を…

敷設のこと①

…で、倒産や人員整理の不安を、今のところは想定しなくて良さそうなのは、恵まれているが、うつ状態で休職したこともある以上、いつまたそうなるともわからないし、悪化すれば仕事を続けられなくなる可能性もある。 あまり色々考えても、先のことはわからないが、私の未来は概ね平凡なサラリーマンとして定年退職を迎えるレールに乗っている。振れ幅は会社でどこまで出世するかと、病気等で職場からドロップアウトする可能性があるくらい。そのある程度終着駅の予測がつきやすいレールに、大きな不満があるわけではな…

2020年7月の読書のこと「レバノンから来た能楽師の妻」

…るが、レバノンは政情不安定な国であるそうだ。フランス委任統治下にあったこともあり、首都ベイルートは東洋のパリとも呼ばれていたそうであるが、 同時に人種のるつぼとして様々な人種、宗教の人々が入り混じって暮らしていたそうである。そのような状況の中で、1975年~1990年のレバノン内戦を逃れるため、筆者は日本人と結婚した姉が日本にいたこともあり、キプロス経由で日本に移住することになる。この内戦は大雑把に言えば、キリスト教とイスラム教の勢力の激突に他の勢力や他国が絡んだものであるよ…

2020年7月の徒然なること

…ろん、外出することに不安はあるが、こうして頑張っている飲食店に足を運ばないと、本当に街が死んでしまう。難しい病気である。 cafe tento〒262-0025 千葉県千葉市花見川区花園1-7-15 SS小川ビル2F043-307-1139地図や店舗情報を見るPowered by ぐるなび[{"@context":"http://schema.org","@id":"https://r.gnavi.co.jp/d85fbruz0000/","@type":"LocalBusi…

人生の折れ線グラフのこと

…もわかないし、今後も不安定な状況の中でやりたいこともなかなかできないという見通しでの、この下がり方なので、これが一年後、コロナもあったけど良い年にだったと評価が変わっているのか、コロナのせいでもっと悪い年になっているのか、それは分からない。 生まれて順調に成長してきて、友達もできて、小学生くらいまではあまり大きな変化はなくまあ楽しい、という記憶がある。それが10代前半で急に、スコーンと谷になっているところが、私は部活動とか中学高校とやっていなかったのだけれど、中学に入学して、…

新型コロナウイルス(COVID-19)による自粛のこと

…もなくなったため。「不安はなくなならないからできていることを見るように」というアドバイスをいただく。 3月17日(火)仕事のイベント中止が3月いっぱいに延長される。 3月18日(水)仕事のイベント中止によるクレームが発生する。 3月19日(木)(Facebook)故あって、時差出勤(1時間後倒し)であったのですが、結局早く(普段と変わらぬ時間に)出発して、朝から会社近くの新宿御苑を散策しました。桜、種類によってはまあまあ咲いております。今日も暖かかったので、どんどん咲いてどん…

2020年5月の読書のこと「エリック・ホッファー自伝 構想された真実」

…な季節労働者みたいな不安定な生活をしているのか、と問うたそうです。これに対してホッファーは、農場主は農場で革命が起きたらそれで終わりだと、季節労働者の行う種まきや刈り取りのような仕事は、必ずどこかしらで働き口があるのだから食うに困らない、というようなことを答えたそうです。われわれも今、必要以上に働いて、必要以上に貯めこんで、本当にそれが信用できるのか考えないまま、お金や土地の所有であったり、地位の確保に固執しているのかもしれません。 話を少し戻します。ホッファーは18歳の時に…

宗八④

…し、自分の感じている不安について話して、それだけでいいのだ。解決策を教えてほしいわけではなく、ただそれを吐き出したいということが、それだけで気が楽になるということが、そういうことが人間にはあるのだ。新八の場合は、ブログであった。 ブログに彼の感じたこと、感じなかったこと、あったことなかったこと、そんな由無し事を書きつくることで、彼の辛いことは消えていった。消えるなら、徹底的に消さねばならない、A型の新八はそう思った。辛いことが発生するたび、いや、もはや発生しなくとも、彼はブロ…

ステイホームのこと②

…げっ歯類がいないか、不安がよぎるが、この情勢で仕事に出ることもかなわないので、あきらめるしかない。 そもそも、あなたに上司なんていたのだろうか。上司のねちねちしたしゃべり方さえ、あなたの想像の産物ではないのか。あるいは、今スーパーに買い物に出かけている家族と言うのは、本当に帰ってくるのだろうか。いや、本当にそんな人いたのだろうか。 あなたは一日のほとんどを自室の白い壁紙におおわれてすごしている。その外の世界が本当にあったものなのか、この一か月に自分が想像したものなのか、はっき…

ステイホームのこと①

…ば、それはうつ症状、不安や不眠が出て当たり前である。幸いにこのコロナ関連において私は、何ら精神的な不調をきたしてはいない。 慣れない在宅勤務であるが、直属の上司(係長)が日に一度以上は、業務の有無にかかわらず部下の係員にメールをくれて、雑談を交わすことができるし、その係長がより上役と交わした内容を、まめに情報共有してくれるので、未来の見通しが立てやすい。また、取引先とのメール対応などのある部署であるため、こうした期間でも適度にこなすべき仕事がある(まったく業務がストップしてし…

冬の旅

…の中、体力を奪われて不安にならないほうがどうかしている。そして何より凍った大地、恐い、恐い、恐い、場所によってはまったく踏み均されていない真っ白な雪、音のない雪山で一人ぼっちの僕、滑って転んだら怪我をするだろう、打ち所が悪ければ命に関わる、そうではなくても動けなくなったら、助けは来るのか、そもそもこの道は正しいところを進んでいるのか、怪我をし、さ迷い歩いた挙句、忘れ去られてしまうのではないのか、恐い、恐い、恐い。 貴船への道のりはほんの一時間か一時間半か、その程度であったと思…

ミッドサマーのこと

…への電話。ダニー、抗不安薬を服用。 クリスチャンと友人たち(マーク、ジョシュ、ペレ)。……。……。ダニーの妹の無理心中(妹と両親が死亡)。 季節は初夏へ。ダニー、目覚める。クリスチャンとパーティへ。マーク、ジョシュ、ペレと、夏の予定を話す。スウェーデン行きが決まる。ペレ、夏至祭の写真を見せる。メイクイーン(ダンスをして優勝した女性)。両親が死んでいることを話す。ダニーを慰める。……。 ……。車、ペレの運転。ジョシュ、ルーン文字の資料を持っている。ジョシュの論文のテーマ(夏至祭…

南方熊楠のこと

…を築くような、非常に不安定で無意味な努力のように、今となっては思われてしまうが、当時の人々が怪異をいかに見て、それを熊楠がいかに理解しようとしたのか、というのは面白くはある。 gendai.ismedia.jp ●異種融合アート展&バザール さて、そんな南方熊楠であるが、2年前に上野のかはくが熊楠生誕150年の展示を行い、また共和国からは『熊楠と猫』が出版されるなど、近年盛り上がりを見せているところである。2018年に刊行された同書は、高円寺、青山ブックセンター、平井の本棚等…

ウェアラブル端末を買ったこと

…っていけない、そんな不安に襲われるのである。 そういった己を合理的に管理するために、ウェアラブル端末に期待する思いは強かった。一方で、ウェアラブル端末は価格帯が広く、私の知っているメーカーの商品は高価であった。私にはどのメーカーのどの商品が、自分の需要にあっているのかよくわからなかったし、ウェアラブル端末自体の電池の持ち、同期するスマートフォンの電池の持ち、操作方法等、そういった諸々の要件が、自分の受け入れ可能なものなのか、不明であった。 そういったわけで、およそ一年程であろ…

問題解決大全(読書猿/フォレスト出版)のこと

…、問題の認知のやり方からスタートする。それは自分の抱えている問題が、100年後にまだ問題か、という思考実験をする、というもので、そのころになれば何の問題もなくなっているだろ、と余計な不安を減らす方法である。 恐らくこのブログの内容など、100年後には、というか公開直後から、誰にとっても問題視されないと考えるので、このあたりで切り上げるのである。さらば。 ■ちょっと関連記事 philosophie.hatenablog.comphilosophie.hatenablog.com

亜熱帯

…係になった。そうした不安定な店長との関係と、職場の居心地の悪さとは私の精神を徐々に蝕み、気が付いたら朝の雑誌の準備中、商品のゼクシィにカッターを突き立てて切り刻んでいた。雑誌の表紙の幸せそうな女性の顔が、カッターで削り取られていくのを見て、私の心は少し落ち着いた。その場に居合わせた数名のアルバイトは、不安げな表情でこちらを窺うのみであった。昼過ぎに遅番で出社した店長に、退職届を提出して家に帰った。携帯電話には、店長や会社の人事部から何件も電話が入ったが、私はすべて無視をした。…

宗八②

…ぼーっと眺めていた。不安もあったし、家族に対する憤りもあった、それにもう僧侶をやらなくてよいことに対してホッとする気持ちもあった。だけど何より、袈裟を着ていないことが寂しかった。 葬式に出ること、檀家と接すること、意味の分からない経を口ずさむこと、父親の全てを見透かしたような瞳、その一つ一つがどれもこれも嫌であった。嫌でたまらなかった。だけど、その総体としては、僧侶であった俺の毎日は、やはりかけがえのないもので、おそらくその日々がもう絶対に戻ってこない、というのは、俺にとって…

マインドフルネスのこと

…いる疲労や胃の痛み、不安や苛立ちなどの感情、そしてあの人は嫌な人だなどの思考、こういったものをきちんと認識せずに押し殺していると、いずれ一杯になってコップから水がこぼれるように溢れてしまう。そうならないために、自分の状態をきちんとモニタリングして、それに対して、(この本ではそのストレスの原因に働きかけるのではなく、)主に認知(思考)と行動に働きかけることで、丁寧にストレスに対処していく手順が説明されている。沢山の種類のコーピングが、広く浅く、しかしわかりやすくまとめられている…

俊寛のこと

…ないだろうか。そんな不安が、ふと私の胸をよぎる。詩の一節に感じ入っていた人々が、派手派手しい轟音を聞かなければ、リズムを感じられなくなる、その傾向はどんどんと強まっている。今こそ、江戸以来の不感症傾向を脱して、もっと素朴な、感情の揺れ動きに、目を向けてみてはどうだろう。能はその些細な、しかし感情を動かすエッセンスに気づかせてくれる、きっかけづくりになることであろう。私は、そういう能の美しさに、きちんと目を向けられる人間でありたいなと、そう思う次第である。 www.ntj.ja…

自分へのご褒美が大事ということ

…い。それよりも、その不安な気持ちにとらわれながら、日々を頑張るよりも、使うときはぱぁ~~~っと使って、きちんと締めるところを締めていけば、それで良いのではないか。 そう思って最近は、意図的にお金を使い、そしてそのお金で買ったものを活用して、自分が楽しくすごせる時間を作るように心がけている。このブログもその一環であり、思い切ってパソコンを買ったからこそのものである。 また最近のお気に入りは、モンマスティーという、紅茶専門のカフェである。ここのアイスウィンナという、ミルクティーの…

タロットで占ってもらったこと

…談であったり、我々の不安を聞き出し緊張をほぐすカウンセリングの技法なのだ。その意味で占い師とは、未来を読む力ではなく、人間力が試される仕事であるな、と感じた。彼らが占いにはまる理由が少しわかった気がした。 ■小田原北條五代祭り 先日、小田原北條五代祭りに参加してきた。その祭りの中でパレードのようなものがあって、馬が武将に扮した人々を乗せて練り歩くのだが、その馬の口取り役を、足軽の恰好をして務めてきたのである。私が引っ張った馬はたいそうおじいさんであり、私はその馬に半年ぶりにあ…

仕事はどこでもできるということ

…落ちることのようで、不安になるのだろうなと感じた。しかしそういった普通の人でさえも、いや人はだれしも、存在するだけで世界という共同体の一部であり、他者に貢献しているのである、だからみんな、そんな自分を、たとえ普通であったとしても、いやきっと普通よりずっと劣っていたとしても、他人の役に立っているのだから、認めてあげようぜ、そうしたらハッピーになれるよね、うん、それに自分はそうやって他者に貢献できていると思っている、だけどホントのところ、貢献できているかどうかを検討するのは他人な…