哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

【文学・美術・楽しいもの】

映画等のこと⑥「TOVE/トーベ」

■映画等のこと⑥「TOVE/トーベ」 日本でも大人気のキャラクター、ムーミンの生みの親である、トーベ・ヤンソンを題材とした映画を、新宿武蔵野館にて拝見してきたので、以下に感想を記す。 klockworx-v.com ●TOVE/トーベ(監督:ザイダ・バリルート)こと …

2021年10月の読書のこと「ビンティ 調和師の旅立ち」

■ビンティ 調和師の旅立ち(ンネディ・オコラフォー(月岡小穂=訳)/早川書房)のこと 「【今週はこれを読め! SF編】アフリカの大地から、異種族が葛藤する宇宙へ | ニコニコニュース」にて紹介されていて、読み始めた作品。 ビンティ ー調和師の旅立ちー …

2021年9月の徒然なること

■2021年9月の読書のこと「華より幽へ 観世榮夫自伝」 ●「華より幽へ 観世榮夫自伝」(観世榮夫・北川登園/白水社)のこと 観世榮夫は七世観世銕之丞雅雪の次男として1927年8月3日に誕生。兄は観世寿夫、弟は八世銕之亟静雪、現在の銕之丞暁夫は甥にあたる。…

2021年8月の徒然なること

■2021年8月の徒然なること そば吉左右更科(千葉県千葉市) 今年の8月は……、あっという間でした。新型コロナウイルス感染症の影響もあって、夏らしき出来事の少ない8月ではありましたが。それでは、9月の私への引継ぎ事項として、以下の通り8月の私が考えた…

BUMP OF CHICKEN「なないろ」のこと

■BUMP OF CHICKEN「なないろ」の傾向と対策について考える 私は本曲を主題歌とするドラマ「おかえりモネ」(NHK・主演:清原果耶)の無類のファンであることで知られているため、ドラマについてはまたゆっくり記事にしたい。そこで本項では、ドラマの雰囲気…

2021年8月の読書のこと「上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!」

■上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!(上野千鶴子・田房永子/大和書房)のこと 平成31年度東京大学学部入学式祝辞で有名な上野千鶴子(1948年生)に、漫画家の田房永子(1978年生)が質問しつつ、フェミニズムの周辺について語り合う本…

2021年7月の読書のこと「行った気になる世界遺産」

■行った気になる世界遺産(鈴木亮平/ワニブックス)のこと 千葉県千葉市 はじめに、「この旅行記はフィクションです」と記されている通り、実在する世界遺産を、俳優の鈴木亮平さんが妄想して旅行したもの。雑誌「プラスアクト」の連載を2020年9月に刊行した…

映画等のこと⑤2021年6月までの連ドラたち

■映画等のこと⑤2021年6月までの連ドラたち 最近(2021年4~6月頃に放送終了した作品)もたくさんの連続ドラマを見た。「おちょやん」(NHK)「コントが始まる」(日本テレビ)「特捜9 season4」(テレビ朝日)「珈琲いかがでしょう」「生きるとか死ぬとか父…

2021年6月の徒然なること

■2021年6月の徒然なること 眠り過ぎて(昼寝)、自己嫌悪になりながらこれを書いている。「心が眠りたがっているんだ」というタイトルが思い浮かぶが、その話は今はおいて、一心不乱に徒然する。 ●2021年6月金春円満井会定例能(2020年6月延期分)第1部「加…

あいみょん「愛を知るまでは」のこと

■あいみょん「愛を知るまでは」は何故名曲なのか 本曲を主題歌とする、ドラマ「コントが始まる」(日本テレビ・主演:菅田将暉)は、菅田に仲野太賀、神木隆之介演じるコントトリオ「マクベス」の三人、そして彼らのファンであるファミレス店員役の有村架純…

2021年6月の読書のこと「カフェから時代は創られる」

■カフェから時代は創られる(飯田美樹/クルミド出版)のこと cafe tento(千葉市)/Janat(渋谷区)/cafe Five(千葉市)/イノダコーヒ(京都市) 本書はカフェ文化研究家、パブリック・ライフ研究家の飯田美樹さんによる、1900年代初頭のパリのカフェに集っ…

2021年5月の読書のこと「ワールド・カフェから始める地域コミュニティづくり」

■ワールド・カフェから始める地域コミュニティづくり:実践ガイド( 香取一昭・大川恒/学芸出版社)のこと ワールド・カフェをご存じだろうか。カフェのようなリラックスした雰囲気の中で話し合う方法の一つで、これを使えば大人数での話し合いもまとめるこ…

読書会のこと①「能の物語りを読んでみよう!-加茂-」

■能の物語りを読んでみよう!-加茂- のこと シテ方金春流能楽師の柏崎真由子さんが主催する、オンライン(zoom)での、謡本(能の台本)の読書会である「能の物語りを読んでみよう!-加茂-」に参加したため、感想を記す。なお柏崎さんは、2021年6月26日…

絵画等のこと④「大・タイガー立石展」@千葉市美術館

■絵画等のこと④「大・タイガー立石展 POP-ARTの魔術師」@千葉市美術館 千葉市美術館と著者 千葉市美術館にて2021年7月4日(日)まで開催中の「大・タイガー立石展 POP-ARTの魔術師」を拝見したので、感想を記しタイガー。 ●タイガー立石のこと タイガー立石…

2021年4月の読書のこと「王の庭師」

■王の庭師(ナディア・アーレンベルク(著)久利生杏奈(訳)/紅龍堂書店)のこと 本八幡屋上古本市 『王の庭師(原題:Der Gärtner des Königs)』の版元であり、また翻訳を担当された紅龍堂書店の久利生杏奈さんと初めてお目にかかったのは、2021年3月20日(土…

映画等のこと④シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

■映画等のこと④シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| コーヒーティラミスフラペチーノと映画半券 エヴァンゲリオンと初めて出会ったのはいつであっただろう。もちろん、その名前は知っていて、何やらへんてこな人気アニメという情報もあったのだけれど、きちんと…

第31回久習會のこと @国立能楽堂「船弁慶」他

国立能楽堂(東京都渋谷区) 最近、拝見した能楽公演の感想を記す。 ■2021年3月30日(火)第31回久習會のこと @国立能楽堂「船弁慶」他 シテ方観世流橋岡家の玄人門下による、第31回久習會公演を拝見した。狂言「魚説経」能「船弁慶」。 能楽公演は原則的に…

映画等のこと③2021年3月までの連ドラたち

■映画等のこと③2021年3月までの連ドラたち 最近(2021年1~3月頃に放送終了した作品)もたくさんの連続ドラマを見た。「六畳間のピアノマン」(NHK)「相棒 season19」「にじいろカルテ」「24 JAPAN」(以上、テレビ朝日)「俺の家の話」「天国と地獄~サイ…

敷設のこと⑤「本八幡屋上古本市」

■敷設のこと⑤ 桜が咲いた、あっという間に。もう少しゆっくりゆっくり咲くものだと思っていたら、冬の陽気から急に暖かくなったある日、桜が開花しましたとニュースが言っていた。困った。新型コロナウイルスが蔓延する中で、何も飲食を伴うお花見をする気は…

2021年3月の読書のこと「三体Ⅱ 黒暗森林」

■三体Ⅱ 黒暗森林(劉慈欣/早川書房)のこと ●黒暗森林のこと さて、中国発のSF大作である『三体』の第二巻をようやく読了した。前回、第一巻を読了後に、地元の図書館に予約を入れたため、半年以上順番待ちをした、ということになる。しかし、相変わらずのス…

温故知新のこと③「2017年7~9月の手帳より」

■温故知新のこと③「2017年7~9月の手帳より」 引き続きこのブログを始める以前の手帳を振り返っている。3年前、2017年の夏。不調の底をついた私の記録である。後は浮かび上がるしかないではあるまいか? ●2017年7月のこと 7月1日(土):三田に墓参りに行く…

2021年2月の徒然なること

■2021年2月の徒然なること ーALCA DELI.ー(門司港名物焼きカレー・千駄ヶ谷) さあ今月もやってまいりました、貴方と私の徒然タイムです。 ●もしも偉人が旅したら ~行き先は室町時代⁉~ のこと @宝生能楽堂「三輪」他 宝生能楽堂にて、「もしも偉人が旅し…

2021年2月の読書のこと「アメリカン・ブッダ」

■アメリカン・ブッダ(柴田勝家/早川書房)のこと 大河ドラマ「麒麟がくる」で柴田勝家役の安藤政信はイケメンすぎるきらいがあり。もう少しこう、太くて豪快そうな、そうそうこれこれ、というまさに柴田勝家なビジュアルなのが本書の著者である柴田勝家。気…

2021年1月の読書のこと「南方熊楠と宮沢賢治 日本的スピリチュアリティの系譜」

■南方熊楠と宮沢賢治 日本的スピリチュアリティの系譜(鎌田東二/平凡社)のこと 2019年1月敷島書房にて 著者の鎌田東二のことは、国立能楽堂の公演プログラムである、『月刊国立能楽堂令和2年11月号』で知った。能について語りつつ、哲学者のニーチェを登場…

2020年の読書のこと

■2020年に読んだ本ベスト5 毎年の恒例となっている、前年の一年間に私が読んだ(出版年等は問わず再読も含む)本の中からオススメ本を紹介する試みであり、2018年:1位『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク/新潮社)、2019年:1位『夜行』(森見登美彦/小学…

第五回善之会のこと @観世能楽堂「寿来爺」

2021年が始まったが、気にせずに2020年12月に拝見した舞台の感想を記す。 (左)銀座マロニエ通り/観世能楽堂 ■2020年12月22日(火)第30回久習會のこと @国立能楽堂「春栄」他 久習會はシテ方観世流の橋岡會の門下生による公演である。能「和布刈」狂言「…

2020年12月の徒然なること

■2020年12月の徒然なること 徒然しましょうよ。 ●敷設のこと4.01「さかざきちはるの本づくり展 @市川市文学ミュージアム」のこと JR総武線本八幡駅からえっちらおっちら歩いて20分ほど、kamebooksさんを訪ねた帰りに、市川市文学ミュージアムにて開催中の、…

2020年12月の読書のこと「心の傷を癒すということ 神戸365日」

gaga.ne.jp NHK総合にて2020年1月に放送されたドラマ「心の傷を癒すということ」、劇場版が2021年1月29日に公開されるとのこと。本項では同作の原案となった書籍につき、以下の通り印象に残った文章を引用しながら、感想を述べる。 ■心の傷を癒すということ…

映画等のこと②「エール」

■「エール」のこと 私が朝ドラ(NHK連続テレビ小説)を見始めたのは、「あさが来た」(2015年9月28日~[全156回])から、であるので、この「エール」(2020年3月30日~[全120回])で10作目ということになる。私は長らく、初めてきちんと見た朝ドラ「あさ…

敷設のこと④「西千葉一箱古本市へ」

■敷設のこと④ これはとあるしがない会社員が、脱サラを断念し、本業の脇で片手間でできるパラレルキャリアを探るべく、複線の敷設を模索する連載である。 ●西千葉一箱古本市のこと 都内で開催中の文学フリマ @東京流通センター は新型コロナウイルス感染症の…