哲学講義

仇櫻堂日乗

【まえがき】会社勤めの傍ら、趣味で文章を書いています。私の日常での出来事や考えたことに加えて、読んだ本、鑑賞した美術などの展示、コンサートや能楽公演の感想、それに小説などの作文を載せます。PC表示ですとサイドバーに、スマホ表示ですと、おそらくフッターに、検索窓やカテゴリー一覧(目次)が表示されますので、そちらからご関心のある記事を読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

【文学・美術・楽しいもの】

2022年6月の読書のこと「しししし4 特集 中原中也」

■しししし4 特集 中原中也(双子のライオン堂)のこと ものすごく色々な所で訴えているのだけれど、本を読む暇がない。私は片道1時間かけて自宅のある千葉県から都内の職場に通っていて、これまではその一日2時間の通勤時間は格好の読書時間だったのだけれど…

2022年6月の徒然なること

■2022年6月の徒然なること この連載タイトルの元ネタとなっている『徒然草』は“つれづれなるまゝに、日くらし硯に向かひて”と始まる随筆で、鎌倉末期から南北朝時代にかけて活躍した吉田兼好(兼好法師)によって書かれました。清少納言の『枕草子』や鴨長明…

温故知新のこと⑤「2016年1~3月の手帳より」

■温故知新のこと⑤「2016年1~3月の手帳より」 引き続きこのブログを始める以前の手帳を振り返っている。今回から2016年(の年始)へと遡ります。 ●2016年1月のこと 1月1日(金):各所に年賀メール送信。 1月3日(日):御用始め。 1月4日(月):『楽語』(…

2022年5月の読書のこと「モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語」

■モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語(内田洋子/文藝春秋)のこと 北イタリアの山の中にある小さな村「モンテレッジォ」は代々、本の行商で生活していたそう。そんな土地を著者が取材した作品。私自身一箱古本市に出るなど、本を持って移動し販売す…

映画等のこと⑪「ツユクサ」

■映画等のこと⑪「ツユクサ」 この記事は星乃珈琲店のスフレパンケーキを食べながら書きました。 映画「ツユクサ」を拝見したので、感想を記す。※ ネタバレを含みます。 映画『ツユクサ』公式サイト (tsuyukusa-movie.jp) 本作の主人公・五十嵐芙美(小林聡美…

絵画等のこと⑦生誕100年 清水九兵衞/六兵衞 @千葉市美術館

清水九兵衞(7代六兵衞)/(4段目の2枚)清水宏章 千葉市美術館にて開催中の「生誕100年 清水九兵衞/六兵衞」展(~2022年7月3日(日))を拝見してきたので感想を記す。同時開催の清水九兵衞(7代六兵衞)の孫にあたる清水宏章の個展「朱」(~5月19日(木…

2022年4月の読書のこと「能から紐解く日本史」

■能から紐解く日本史(大倉源次郎/扶桑社)のこと 矢来能楽堂(東京都新宿区) 人間国宝(重要無形文化財各個認定保持者)の大倉源次郎(小鼓方大倉流能楽師)による『能から紐解く日本史』(扶桑社)を拝読した。能楽がどんな歴史の中で生まれてきた芸能か…

2022年4月の徒然なること

■2022年4月の徒然なること LOTUS CAFE(千葉県千葉市) 私事ですが、年度替わりで課内の担当替えがあり、営業部門より広報部門へ異動しました。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。 ●絵画等のこと6.02「没後50年 鏑木清方」@東京国立近代美術館 現…

映画等のこと⑩「平家物語」

■アニメ「平家物語」のこと アニメ「平家物語」(フジテレビ)全11話を拝見した。新年早々、本作と大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK)と鎌倉時代を描く作品が併走したわけだけれど、こういうの狙って大河に合わせたのだろうか……。 本作は平家の栄華と没落を…

映画等のこと⑨2021年11月~2022年3月までの連ドラたち

■映画等のこと⑨2021年11月~2022年3月までの連ドラたち LAITIER(東京都渋谷区) 最近(2021年11月~2022年3月頃に放送終了した作品)もたくさんの連続ドラマを見た。視聴したのは、「青天を衝け」(NHK・主演:吉沢亮)「恋せぬふたり」(NHK・主演:岸井ゆ…

2022年3月の読書のこと「マンガでわかる もしかしてアスペルガー!?」

■マンガでわかる もしかしてアスペルガー!? 〜大人の発達障害と向き合う~(司馬理英子/主婦の友社)のこと アスペルガー症候群とは、ADHD(注意欠陥多動性障害)やLD(学習障害)と同じく発達障害の一種で、社会性やコミュニケーションに問題を抱えるASD…

2022年3月の徒然なること

■2022年3月の徒然なること カフェ・タピロス(東京都港区) 新型コロナウイルス感染症への対策で、完璧にマスクを着用しているというのに、今年は花粉症が酷い……。鼻水や目の痒みに加え、喉の奥や果ては耳の奥までが、痒いように思われる。つらい……。 ●絵画…

絵画等のこと⑥どうぶつかいぎ展 @PLAY! MUSEUM

■絵画等のこと⑥どうぶつかいぎ展 @PLAY! MUSEUM SUBURBAN COFFEE(千葉県千葉市) 先日、地元を歩いていると、近所のパン屋さんにて何やら怪しげな珈琲ショップが出現していた。怪しがりて寄りて見るに、 月に2回パン屋さんの店先に出店して、美味しい珈琲…

敷設のこと⑦『はつ恋』(村山由佳/ポプラ社)読書会のこと

■『はつ恋』(村山由佳/ポプラ社)読書会のこと 先日、コトゴトブックス主催によるオンライン(zoom)の読書会に参加した。課題本は『はつ恋』(村山由佳/ポプラ社)で作者も参加。読者同士で意見を交わすというよりは、感想や気になったことを作者に伝えて…

温故知新のこと④「2017年10~12月の手帳より」

■温故知新のこと④「2017年10~12月の手帳より」 引き続きこのブログを始める以前の手帳を振り返っている。2017年の秋から暮れにかけて。私は精神の不調から仕事を休んで、都内のリワークに通い始める。 ●2017年10月のこと 10月1日(日):風邪が大分よくなっ…

2022年2月の読書のこと「球道恋々」

■球道恋々(木内昇/新潮社)のこと cafe five(千葉県千葉市) 木内昇作品はどれも好きで、江戸という失われゆく時代を思う『漂砂のうたう』や様々な視点で新撰組を描いた『地虫鳴く』等が印象的。何となくどれも物語に影が落ちるような印象がある。 そんな…

日本テレマン協会第285回定期演奏会 @東京文化会館 のこと

■日本テレマン協会第285回定期演奏会 @東京文化会館 のこと 東京文化会館小ホールにて開催された、以下のコンサートの感想である。 日本テレマン協会第285回定期演奏会鷲見 敏(チェロ) J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲【曲目】J.S.バッハ:無伴奏チェロ…

2022年1月の読書のこと「新聞記者、本屋になる」

■新聞記者、本屋になる(落合博/光文社)のこと 人間関係(東京都渋谷区) 東京・田原町の書店、Readin’ Writin’ BOOK STORE 店主の落合博さんの著作を読む。本好きではあったが特に読書家ではなく、本屋をやる気もなかった新聞記者がいかに本屋になったのか…

2022年1月の徒然なること

■2022年1月の徒然なること 2022年も変わらずに徒然していきます。どうぞよろしくお願いいたします。 ●さだまさしカウントダウンin国技館 @両国国技館 のこと ■オープニングアクト 今夜も生でさだまさしジングル(プレイグース) パプリカ(プレイグース) …

2021年の読書のこと

■2021年に読んだ本ベスト5 毎年の恒例となっている、前年の一年間に私が読んだ(出版年等は問わず再読も含む)本の中からオススメ本を紹介する試みであり、2018年:1位『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク/新潮社)、2019年:1位『夜行』(森見登美彦/小学…

2021年12月の読書のこと「幕張少年マサイ族」

■幕張少年マサイ族(椎名誠(イラスト=沢野ひとし)/東京新聞)のこと 作家の椎名誠のことを、私は中学生くらいの頃(今から20年程前)からずっと好きである。出会ったきっかけは馬であった。書籍でも何度か、モンゴルで遊牧生活をされている方のことを書か…

映画等のこと⑧「すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ」

■映画等のこと⑧「すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ」 2年ぶりに幼女に紛れながら、映画「すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ」を拝見した。前作「とびだす絵本とひみつのコ」は2019年に私が観た映画の中でベストだと思っているが、今作は2021年、今年…

Ado 1st Album「狂言」のこと

■ado 1st Album「狂言」が2022年1月26日に発売予定、ところで狂言って何ですか……? ある日の小学校の国語の授業が柿山伏という狂言について知る授業だったんですけど、とりあえず教科書をぼ~っと読み漁っていたら、シテ と アド という2つの単語が目にとま…

2021年11月の読書のこと「渋谷で読書会」

■渋谷で読書会(渋谷のラジオ FM87.6MHz/金曜日9:00-10:00)のこと 双子のライオン堂書店(港区) 東京・赤坂にある双子のライオン堂書店、店主の竹田信弥さんが毎週金曜日になさっているラジオ番組「渋谷で読書会」。ゲストをお招きして本や本屋にまつわる…

絵画等のこと⑤「福田美蘭展 千葉市美コレクション遊覧」@千葉市美術館 他

■絵画等のこと⑤ 2021年芸術の秋に…… このところ、見たい美術展が立て込んでおり、一週間に三箇所という暴力的なペースで拝見してきたので、吐き出します。 ●柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年@東京国立近代美術館 のこと 東京国立近代美術館にて開催中(〜2…

映画等のこと⑦「おかえりモネ」その他の連ドラたち

■映画等のこと⑦「おかえりモネ」その他の連ドラたち 最近(2021年7~10月頃に放送終了した作品)もたくさんの連続ドラマを見たが、圧倒的に私が熱中したのが「おかえりモネ」(NHK)である。本作を中心にその他の連続ドラマについて述べていく。 ●おかえりモ…

敷設のこと⑥「第0回本八幡屋上哲学カフェ」

■第0回本八幡屋上哲学カフェを開催します 日 時 :令和3年11月23日(火・祝) 13:00~14:30(予定) ※ 雨天延期場 所 :123ビルヂング屋上(kamebooksさん隣り) 市川市大和田2-16-1参加費 :無料主 催 :仇櫻堂 哲学カフェとは あるテーマを決めて、数名で1~…

映画等のこと⑥「TOVE/トーベ」

■映画等のこと⑥「TOVE/トーベ」 日本でも大人気のキャラクター、ムーミンの生みの親である、トーベ・ヤンソンを題材とした映画を、新宿武蔵野館にて拝見してきたので、以下に感想を記す。 klockworx-v.com ●TOVE/トーベ(監督:ザイダ・バリルート)こと …

2021年10月の読書のこと「ビンティ 調和師の旅立ち」

■ビンティ 調和師の旅立ち(ンネディ・オコラフォー(月岡小穂=訳)/早川書房)のこと 「【今週はこれを読め! SF編】アフリカの大地から、異種族が葛藤する宇宙へ | ニコニコニュース」にて紹介されていて、読み始めた作品。 ビンティ ー調和師の旅立ちー …

2021年9月の徒然なること

■2021年9月の読書のこと「華より幽へ 観世榮夫自伝」 ●「華より幽へ 観世榮夫自伝」(観世榮夫・北川登園/白水社)のこと 観世榮夫は七世観世銕之丞雅雪の次男として1927年8月3日に誕生。兄は観世寿夫、弟は八世銕之亟静雪、現在の銕之丞暁夫は甥にあたる。…